「photographとpictureの意味の違いは?」
「どちらを使えばいいかわからない!」
「実際に使う時に間違えないように、ちゃんと理解したい」
「photograph」と「picture」、どちらも「写真」という意味を持つ単語ですよね。
このように同じ意味を持つ単語が複数あると、実際に文章にするときにどちらを使えばいいのか混乱してしまいます。

先生、「写真」や「画像」を英語で表す時に「photograph」と「picture」のどっちを使えばいいかいつも悩むんだ・・・

先生も昔は同じ意味を持つ単語の使い分けがわからなくて悩んだことがあるよ!
でも、それぞれの意味を詳しく理解した今では、悩むことなく使えるようになったんだ。
当記事では「photograph」と「picture」の違いや使い分けについて、わかりやすく解説します。
また、記事の最後にはテストも用意しているので、ちゃんと理解できたか確認していただけます。
さらに、写真に関するその他の単語についても違いを解説していますので、是非チェックしてください。
この記事を読めば、もう「photograph」と「picture」の意味に悩んだり、使い間違えることはありませんよ!
目次
「photograph」の意味・語源・使い方
まずは「photograph」の意味・語源からご説明します。
photograph
(名) 写真
(動・他)[SVO]<人・物>を写真にとる;[SVOC]O<人・物>が・・・の状態の写真を撮る
(動・自)
➊[SV副詞]写真写りが・・・である ➋写真を撮る
「photograph」は、写真(名詞)、写真を撮る・撮影する(動詞)という意味があります。
そして、「photograph」の語源ですが、
「photograph」は、「光」を意味する接頭辞photo-と「書かれたもの」を意味するgraphがセットになっています。
つまり「光で描かれたもの」=「写真」ということになるのです!
余談ですが、日本でも写真を英語そのままに「光画」と呼ぶ時期があったそうです。
「光で描かれたただの絵」が、「真実を写す」という呼び名にかわるまでの歴史に思いを馳せると、記憶にも残りやすいかもしれませんね。
もちろんカタカナでなじみの深い「photo(フォト)」だけでも「写真」の意味として使えます。
「photograph」というと「写真」という名詞で使われる機会がほとんどなので、後に出てくるpictureと比べると比較的広がりの小さな単語だと言えるでしょう。

ニャるほど!
「写真」に限られている時は「photograph」を使えばいいんだね!

そういうことだね!
画像や絵には使えないから注意が必要だよ。
「photograph」の例文とphotoの派生語
photograph(写真/名詞)
私はそのカメラで写真を撮った。
photographer(カメラマン/名詞)
彼は世界的に有名なカメラマンの1人だ。
photography(写真撮影/名詞)
写真撮影禁止―看板で使われる表現
photogenic(写真映えする/形容詞)
その女の子は本当に写真映えがする。
合わせて…
photo(光)+phobia(恐怖症)=光恐怖症、羞明
・photosynthesis(名詞)
photo(光)+synthesis(合成)=光合成
2. 「picture」の意味・語源・使い方
次に「picture」の説明をします。
picture
(名)➊絵,絵画 ➋写真(photograph) ➌(テレビ・映画・パソコンの)画像,画面;画質 ➍[通例単数形で](対象・状況を説明する)描写 ➎[通例単数形で](心の中の)イメージ,光景,心象 ➏[the ~]状況,情勢,全体像 ➐映画;[~s]映画界[産業] ➑《英やや古略式》[the ~s]映画感,映画の上映 ➒《略式》[a/the ~]典型,見本,・・・そのもの;《やや古》生き写し,うりふたつ ➓《主に英》[a ~](絵のように)美しい人[物](動・他)➊[SVO]<人が><人・物・事>を心に描く,想像する ➋・・・を描写する,提示する ➌・・・を絵[写真など]で表す
「picture」は、「photograph」と同様に「写真」という意味も持っていますが、それは「picture」の持つ意味合いのほんの一部にすぎません。
なんと「壁画」「映像」「画質」「描写」「状況」まですべて「picture」でカバーできるのです!
また、名詞としてだけでなく、「思い描く」「想像する」という動詞としても使うことができます。
そもそも「pictura」、ラテン語で「色を塗る」を由来とする「picture」は、もともと「絵画」を指す言葉でした。
頭の中で「思い描いた」「イメージした」ものを、具現化した「作品」や「状況」、というように意味が広がってきたのですね。

ニャンと!「描写」「状況」も「picture」で表現できるなんて知らなかったよ!

そうなんだ!
「picture」のようにたくさんの意味を持つ単語は、
場合によっては紛らわしくなるから使い方に気を付けるんだよ。
「picture」の例文
picture(写真/名詞)
写真を撮ってもいいですか?
picture(描写/名詞)
その映画は彼の子供時代を生き生きと描いている。
picture(状況/名詞)
大局を見失うな。
picture(思い起こす/動詞)
私は明るい未来を想像した。
合わせて…
→人に状況を説明する。
・look like a picture
→(まるで絵のように)美しい
・be out of the picture
→筋違いである、状況を知らない
・人’s face was a picture
→(驚き・怒りを表した)人の顔が見物だった
「photograph」と「picture」の使い分け
ここまでで説明してきたように、「photograph」は「光で描かれたもの=写真」を、「picture」は写真の意味合いも持ちつつ、もっと包括的に「描かれたもの」を指します。
よって「take a picture=写真を撮る」などの熟語以外でpictureを写真として使うときには、何を指すのか明確に相手に知らせる配慮が必要です。
間違いやすいパターンと注意点
「This is my daughter’s picture.」
この文章を見てどんな光景を思い浮かべましたか?
「娘が描いた絵」、「娘を描いた絵」、「娘が写った写真」、「娘が持っている写真」・・・正解はこの場面を目で見ている人にしかわかりません。
今のように前後関係がなかったり、文章だけなどの想像がしづらい場面では、上記のようにいろいろな解釈ができてしまう表現は避けた方が無難です。

「娘が描いた絵」なら「picture by my daughter」、
「娘が写っている写真」なら「picture/photo of my daughter」
という具合に使い分けるとわかりやすいでしょう。
アメリカ英語とイギリス英語の違い
同じ「秋」という意味でもアメリカでは「fall」、イギリスでは「autumn」と、違う単語を使うこともあります。
「photograph」と「picture」に関していえば、単語自体はどちらの国でも使われますが、発音は少し違います。
「photograph」に焦点を当てると、イギリス英語ではあまり大きく口を開けないので「フォトグラフ」、アメリカでは少し大げさに「フォゥロゥグラフ」のように聞こえます。
「photograph」「picture」使い分けテスト
ここでは、「photograph」と「picture」の使い方を理解できたかチェックしていきましょう。
以下の各文章の空欄・選択部分では、「photograph」「picture」のどちらかが入ります。
ここまでの解説を踏まえて、是非チャレンジしてみてください!
2.Who is the beautiful girl in the ( )?
その絵の美人は誰だい?
3.Could you take a ( )?
写真を撮っていただけますか?
4.She was ( ) going out with the man.
彼女はその男とデートをしているところを写真に撮られた。
5.It is a ( )-perfect day!
実にすばらしい1日だ!
その他の「写真」「写真を撮る」を意味する単語解説
ほかにもカタカナ語では「写真」や「画像」という意味で馴染みのある単語があります。
それぞれ「写真」以外にも多岐に広がる単語なので、原義から見ていきましょう。
shoot:「対象に狙いを定めて物を飛ばす」
彼は何匹ものウサギを仕留めた。
Press this button to shoot.
撮影するにはこのボタンを押してください。
→「カメラを対象に向けて撮影する」イメージです。
snap:「ポキッ、カチッなど音が出る素早い動作をする」
ロープがプツッと切れた。
The paparazzi took a snapshot of the famous actor.
パパラッチはその有名俳優のスナップ写真を撮った。
→「特に準備せず、気軽にまたは一瞬で撮影する」イメージです。
image:「まねたもの」
その男は木像を彫る。
Please look at this image.
この写真(画像)を見てください。
→「撮影する」という動作というより、「撮影・加工された画像」を表します。(スマホなどの”画像”フォルダを想像してください。)
「photograph」と「picture」の違い・使い分けまとめ
「photograph」と「picture」の違いをはじめ、「写真」に関する様々な語を説明してきましたが、理解していただけたでしょうか?
原義を知って、筆者やその文章を発した人がどんなニュアンスを伝えたいのか読み取れるようになると英語がより楽しくなりますよ。
最後に、使い分けテストの回答を掲載しますので、答え合わせして理解を深めてくださいね!
→”draw a picture”で「絵を描く」という意味になります。また”take a picture”は、絵ではなく必ず「写真を撮る」という意味になります。
2.Who is the beautiful girl in the ( picture )?
その絵の美人は誰だい?
→「絵」の意味を持つのは「photograph」ではなく「picture」ですね。
3.Could you take a ( picture/ photograph )?
写真を撮っていただけますか?
→「写真」の意味では両方の単語が使えます。ちょっと意地悪な質問でした。
4.She was ( photographed ) going out with the man.
彼女はその男とデートをしているところを写真に撮られた。
→「写真撮影する」という意味の動詞「photograph」を受け身(be動詞+過去分詞)で使っています。少し難しかったですね。
5.It is a ( picture )-perfect day!
実にすばらしい1日だ!
→「picture-perfect」で「まるで絵に描いたように素晴らしい、欠点のない」という意味になります。この問題が解けたらあなたも使い分けマスター!
>>もう一度問題を見る
>>「photograph」の意味を確認する
>>「picture」の意味を確認する
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