英検2級
皆さんは、英検2級についてどんなイメージをお持ちですか?
一般的に高校生が数多く受験しており、持っていると大学受験の際に優遇されることもあります。

特に大学受験を控える方にとっては、ぜひ取得しておきたい資格の一つですよね。
しかし、受験の前は「どんな問題が出るんだろう?」「レベルはどれくらいなんだろう?」と色々と不安が湧いてくるものです。

そこで今回は、英検2級の試験概要や出題範囲、効果的な勉強方法を詳しくご紹介していきます。

英検2級を取得すると、大学受験の他、ビジネスシーンやプライベートでも役に立ちます。
この機会に、持っていて損はない英検2級に確実に合格できるよう、ぜひ参考にしてみてください。

英検2級とはどんな試験か

英検とは実用英語検定試験の略で、1年に3回行われます。

日本では大変認知度の高い試験です。5級から始まって、4級、3級、準2級、2級、準1級、1級と難易度が高くなります。中学生や高校生の時に受ける人も多いですよね。
小学生から社会人まで幅広い年齢層の人が受験しています。

2級の受験料は5,800円で、日本各地で開催されているので最寄りの試験会場で受験することができます。
試験は1次試験でリーディングとリスニングそしてライティング、2次試験で面接によるスピーキングの試験が行われます。
1次試験の合格率が約30%、2次試験の合格率が約80%、全体の合格率が約25%、つまり4人に1人です。

1次試験は85分間で、リーディングがマークシート方式、ライティングが1問、記述式です。さらにリスニングが25分間で、会話と短いパッセージが出題されます。
2次試験は7分間の面接試験で、環境問題やテクノロジー、医療関係の問題が出題されます。

「読む」「聞く」「話す」「書く」という英語の4つの領域をバランスよく評価するために点数配分されていて、1分野もしくは2分野だけ得意でも合格点数に満たないように作られています。

英検2級で求められる英語レベルはどのくらい?

今回ご紹介する2級は、だいたい高校卒業、大学入試レベルの英語力があれば合格できます。
日常会話から少しレベルを上げて、社会生活で必要な英語を理解し、実際に使用することができるかを評価します。

評価領域は、読む、聞く、話す、書くの4領域で、この4つの領域のバランスが求められます。このレベルでは、ハイレベルの英語を理解し、実際に使用するための基盤を培います。

身の回りの日常会話から教養を深める社会的な問題、例えば、医療やテクノロジーなど社会性のある英文読解の問題も出題されます。
したがってより一層の語彙力が求められます。2級の出題語彙数は、約5000語です。

また、リスニング試験では問題が1度しか読み上げられません。
これも実際の会話に近いシチュエーションですね。

このレベルの英語を理解できれば、ビジネスシーンでも対応できるコミュニケーション力にかなり近づきます。

英検2級のおすすめ勉強方法

英検を勉強する時は過去問題をたくさん解くことが大切です。
書店ではたくさん過去問題集が出ています。

こちらを何度もやりましょう。
本番を意識して時間を計ってやるのもとても大切です。

試験当日は時間との戦いになります。

また2級では、準2級から文法が大きく難しくなることはありませんが、語彙が一気に増えるので単語力をつけることが大切です。
日常会話で使う単語以外にも、医療やテクノロジー、環境問題で使われる専門用語なども勉強しておく必要があります。

新聞やネット上のニュースフィードなどを読んで、最近の社会の動きを英語で理解できるようにしておきましょう。

ちなみに、NHKの英語学習シリーズで「実践ビジネス英語」というラジオ番組もあります。
こちらは毎月のテキスト代(486円)のみで勉強することができるのでおすすめです。

筆記試験の内容・傾向

筆記試験は85分間で、リーディング試験はマークシート方式で、構成は以下の通りです。

  • 語彙力と文法力を問う短文、会話文の空所補充が20問、文脈に合う適当な語句を補う
  • 長文の語句補充問題が6問、説明文の空所に文脈に合う適当な語句を補う
  • 長文内容一致選択問題12問、eメールや説明文の内容に関する質問に答える

これにライティング試験で、指定されたトピックについての英作文の問題が1問あります。内容、構成、語彙、文法で採点されます。

筆記試験の勉強法

まずは、語彙数を増やすことが大切です。
語彙数を増やす時に、体系立てて覚えると一気に語彙を増やすことができます。

類似語をまとめて覚えたり、形容詞形、名詞形、副詞形をまとめて覚えたり、語尾が同じものをまとめて覚えたりすると一気に語彙数を増やすことができます。

熟語を覚える時も、同じ前置詞が来るもの、同じ動詞で前置詞が違うものなどをグループごとに覚えると効率よく覚えられます。

語彙がある程度増えてきたら、長文読解の練習をしましょう。
まずは辞書を引かずに読み切って全体の意味を考えます。

その後で、辞書を引いて自分の予想がどの程度当たっていたかを確認します。
試験当日に分からない単語が出てきても焦らずに落ち着いて全体の意味が分かるようにしましょう。

長文読解の勉強をする時には、できるだけ過去問を解くようにしましょう。
過去問を読むことで、問題の傾向や質問の傾向が分かるようになり、本番で回答を見つけやすくなります。

ライティングでは、何よりもミスのない英文を作ることが大切です。
難易度が高く複雑な文を書くよりも、簡潔で短い文を書くことでミスをしないようにしましょう。

特に、三人称の“s”などの簡単なミスのないように見直しは忘れないようにしましょう。

勉強法としては毎日日記を書く、英語のブログを書いたりなどして英文を書くことに慣れておくことが大切です。
人が書いた英文を写したりするのもおすすめです。文の構成も大事ですので、起承転結ある分かりやすい文章を心がけましょう。

リスニング試験の内容・傾向

リスニングは25分間のマークシート方式です。
会話文の内容一致の選択問題が15問、文の内容一致選択問題が15問で、英語は1回だけ読まれます。

出題の場面設定は、学校や職場、家庭などでなされる会話やアナウンスなどです。
話題は仕事や趣味、旅行、スポーツ、テクノロジーなど多岐にわたります。

リスニング試験の勉強法

リスニングでは英語のスピードに慣れることが大切です。
英語は一度しか放送されませんので、集中して聞き逃しの無いようにします。

リスニングの練習をする時には、まず聞いてみてどのくらい理解できるか確認しましょう。その後で英文を見ながら聴いてみて自分の理解度を確認します。
この時、1回目で聞き取れなかった単語にマークをつけておきましょう。

自分が聞き取れない単語の傾向を見つけることができます。
自分がどの音を聞き取りにくいかが分かります。

また、英文をシャドーイングしたりディクテーションしたりすることで、リスニングのスキルを上げることができます。

面接の内容・傾向

面接は7分で、スピーキングの試験です。
構成は以下の通りです。

  • 60語くらいのパッセージを音読し、そのパッセージの内容についての質問に答える
  • 3コマのイラストの展開を説明する問題、1問
  • カードトピックの内容について自分の意見などを述べる問題、1問
  • 日常生活の一般的な事柄に関する自分の意見を述べる問題、1問

トピックのカテゴリーは、環境問題や産業ペット、新しいエネルギーなど社会性のある問題が出題されます。

面接試験の流れは、

  1. まず、係員の指示に従って入室。自分の面接カードを面接員に渡します。面接員の指示にしたがい着席。
  2. 面接員が受験者の確認と受験級の確認を行います。簡単な挨拶の後、面接員から、パッセージと3コマのイラストが印刷された問題カードを受け取ります。
  3. 20秒間パッセージを黙読し、面接員の指示があったらパッセージをタイトルから英語で音読します。
  4. 音読後、面接員の質問に答えます。この時、問題カードを見ても構いません。
  5. 次にイラストを見ながら20秒間イラストの展開を考えます。
  6. 面接員の指示があったらイラストの展開を説明します。
  7. 面接員の指示に従い、問題カードを裏返し、面接員の質問に答えます。
  8. この時は問題カードを見ずに答えてください。
  9. 問題は2問で、1問はカードトピックに関して自分の考えを述べる問題で、もう1問は日常の一般的な事柄に関する自分の意見を述べる問題です。
  10. 終了したら、面接員に問題カードを返して退出します。

面接員の英語が聞き取れなかった場合は、聞きなおしても大丈夫ですが、何度も聞き直したり、不自然に聞き直したりすると減点の対象になります。

面接の対策

まず、過去問を使って何度も音読の練習をしておきましょう。
同じ問題は出ませんが同じレベルの問題が出題されるでしょう。

自分の音読を録音して聞き直してみると良いでしょう。
相手が理解しやすい英語を話すことが大切です。

ぼそぼそと自信なさそうに話したりしていないか、焦って早口になっていないか録音した自分の声を聞いて確認しましょう。

また、質問に答える時は、結論を最初に言います。賛成か反対か、yesかnoかを答えその理由や具体例を挙げます。

質問の意味が分からなかったら、すぐに聞き返し、長い時間沈黙にならないように練習しておきましょう。
面接ではコミュニケーション能力も評価されるので、笑顔を忘れず積極的に話すようにしましょう。

英検2級取得のメリット

学校の単位認定のため、または入学試験などのために受験する人もいます。
大学によっては英検を入学試験や単位認定で優遇しています。

特に、センター試験の英語試験の出題形式は英検2級との共通点があり、英検の勉強をすることでセンター試験の対策につながります。

海外留学を考えている場合も、英検2級を持っていると優遇されます。
英検は、世界各国の教育機関で海外留学時の語学力証明資格に認定されています。

みなさんは通訳ガイドという職業をご存知ですか?海外からいらした観光客を通訳しながら案内する資格で、海外からの観光客が増えている昨今、またオリンピックに向けて大変注目されている職業です。
英検1級を取得することで、通訳ガイド試験で行われる1次試験の外国語が免除されます。2級を持つことで1歩近づけますね。

また、英検2級を持っていると履歴書に記載し英語力をアピールできるレベルになります。就職活動やボランティアに携わるときなどの英語力の基準になります。

おわりに

英検の勉強は試験勉強ですが、5級から始まって徐々に英語のレベルを上げていくことができます。
読む、聞く、書く、話すといった英語の4つ領域をバランスよく勉強することで実際のシーンでも英語を使うことができるようになります。

級が上がっていくにつれて語彙が増え、複雑な英文が理解できるようになって達成感があります。
自分がどのくらいのレベルに達しているかを確認することもできるので、その目安に受験してみるのもいいでしょう。

特に2級は、英語力があるというアピールにつながる最初のレベルなのでこれを持っていることで、社会的に認められます。
もし、英語を使って何かしたい場合は、英検2級を持っていると良いですね。

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