英検準1級
英検準1級と聞くと、難しいイメージをお持ちの方は多いと思います。
もちろん難易度は高いですが、どの程度難しいのか?いまいちピンときませんよね。
どんな試験でもまずはそのレベルや難易度を知ることは大切です。

そこで今回は、英検準1級のレベルの目安や合格するための勉強方法を詳しくご紹介していきます。

ご存知の通り、英検準1級にはかなりの英語力が必要です。
合格までの道のりは長く感じられるかもしれませんが、地道な努力を重ね、レベルアップを目指しましょう。

英検準1級の試験内容は?

英検準一級の試験は、大きく分けて筆記試験とリスニング試験が行われる一次試験と、英語での面接が行われる二次試験の二つになります。
筆記試験ではリーディングとライティングの能力が問われます。

リーディングでは短文の語句補充、長文の語句補充、長文の内容一致問題がそれぞれ25問、6問、10問と続きます。
ライティングは一問のみで、指定されたトピックに関して、自分で考えて英作文を書きます。
リスニングでは、会話の内容一致選択、文の内容一致選択、Real-life形式の内容一致さん宅問題がそれぞれ12問、12問、5問出題されます。

筆記試験の試験時間は90分、リスニング試験は約30分間で行われます。
問題内で扱われる主な場面・状況は、家庭、学校、職場、地域、電話、アナウンスや講義など、そして扱われるトピックは社会生活一般、芸術、文化、歴史、教育、科学、自然・環境、医療、テクノロジー、ビジネス、政治などジャンル問わず幅広く出題されます。

英語力はもちろんのこと、普段からどれだけ一般常識や様々な分野に触れているかというのが、合否を分ける大きなポイントとなってきます。準一級の難易度としては、「大学中級程度」に設定されています。

二次試験では、英語での面接が行われ、全部で約8分となっています。

内容は、自由会話、ナレーション、受験者自身の意見を問う問題4問が出題されます。面接は個人面接で、試験官は一人となっています。
試験官はナレーション、応答の内容、発音、語彙、文法、語法、情報量、コミュニケーションを取ろうとする意欲や態度などを見て、総合的に評価を点けます。

問われる主な場面・題材は在宅勤務、レストランでの喫煙、チャイルドシート、住民運動、キャッチセールス、護身術などが過去に出題されています。

英検準1級ではどんな問題が出題される?

先ほども述べた通り、準一級ではビジネス英語に焦点を当てたTOEICの試験とは違い、芸術や医療、環境問題や政治、学術問題などアカデミックな内容が中心に出題されます。
また、二次試験の面接では社会問題などに関する自分の意見を話す必要があります。

ですので、単なる英語力だけ鍛えても、合格することは難しいです。
普段から色々な分野の話題に触れ、自分の意見を持ってそれを英語に表せるような練習を積めば、上手く対応できるでしょう。

英検準1級の試験日はいつ?

英検は年に3回実施されます。
2019年の第一回試験の受付期間は3月15日から5月9日、一次試験は6月2日、二次試験は6月30日もしくは7月7日に設定されています。
第二回試験の受付期間は8月1日から9月12日、一次試験は本会場での試験は10月6日、準会場では10月5日、6日に設定されています。

二次試験は11月3日もしくは10日となっています。
第三回試験の受け付けは、11月22日から12月12日となっており、一次試験は2020年1月26日となっています。
二次試験は2020年2月23日、もしくは3月1日に設定されています。年に3回しか実施されませんので、期間をしっかり把握して万全な状態で試験に臨めるようペース配分を考えて勉強していきましょう。

準1級のレベルはどれくらい?

英検準一級のレベルは、先ほども述べた通り大学中級程度となっていて、社会生活で求められる英語を十分理解し、また使用することができるレベルだと言われています。

難関大学の入試レベルだと言われており、実際に使われる英語力の証明として、英語学習者の間では高く評価されている級です。
外国語大学に通っている方は別として、普通の大学に通っている人からすればこの難易度は少し高いかもしれません。
TOEICに換算すると、785点程度になるといわれており、全体的に見ても少し難しい部類に入るのではないでしょうか。

準1級に合格するためにはどれくらいの語彙力・勉強時間が必要?

英検準1級
英検準一級に合格するためには大学中級程度の英語力が必要とされており、必要になる語彙数は約7500から9000と言われています。

準一級での合格ラインは、あくまでも目安ですが大体7割とされており、難易度はやはり高いです。
これもあくまで目安なのですが、英検準一級に合格するためには約200時間もの勉強時間が必要だとされています。

ですので、あまり生半可な気持ちでだらだら勉強していても、到底達成できる時間ではありません。
試験日程と今の自分の実力をしっかり把握し、実現可能な計画を立ててコツコツ勉強を重ねていって、本番に臨むようにしてください。

準1級の傾向と対策

大問1

筆記試験のリーディングパートの大問1では、単語・熟語の知識がメインに出題されますが、初めの問題ですので知識だけで解ける形式になっています。

大問2

大問2では長文の語句空所補充問題が出題されます。
この問題は短文ではなく長文ですので、語彙力だけではなくパッセージの流れを掴み、語句の用法や意味をしっかり理解する力が必要になります。

大問3

大問3では長文を読み、その内容についての一致問題が出題されます。問題の内容は様々で、説明文や評論文が3つ出題されます。
ですので、英文をすばやく読み切る力に加え、内容をしっかりくみ取り理解する力が必要となってきます。

問題の文章だけでなく設問の英文も長くなっているので、とにかく素早く読む力が必要です。
対策としては、まずは語彙力を上げ、大問1で高得点を取れるよう勉強をしていきましょう。

大問3に関しては、語彙力とともに英文を素早くかつ正確に正しく内容を読み解くことが必要不可欠ですので、普段から長文を読み、英文に慣れておくことが高得点に繋がります。

次にライティングですが、ライティングではあるトピックについての意見を書く必要があります。
出題される内容は多岐にわたるので傾向を絞ることはできませんが、対策としてはやはり普段から色々な分野に触れ、自分の意見を持っておくことが重要になります。

その自分の意見を英語で書く必要があるので、自分で勉強する際にトピックを見つけて、自分の考えを論理的に書き出し、120から150語程度の英文にまとめる練習を積んでおきましょう。

筆記・リスニングの問題形式

筆記試験は90分間で行われ、リーディングパートとライティングパートの二部構成となっています。
先ほども述べた通り、リーディングパートでは語彙力中心の問題と長文読解の問題が出題され、問題数は全部で41問用意されています。

ライティングの問題は一つですが、自分で英文を書く必要があるので、難易度は高いです。リスニングはパート1から3まであり、問題数は全部で29問用意されています。
放送回数は全て1回しかありませんので、1回で全て正確に聞き取る必要があります。

面接の形式

二次試験は面接形式のスピーキングテストですので、多くの方はこの二次試験の対策で悩んでいるかと思います。
面接では自由会話、ナレーション、そして受験者自身の意見を問う問題が出題されます。

まず初めに面接委員と簡単な日常会話を行います。

次に、2分の間に4コマのイラストの展開を説明します。
そして、そのイラストに関した質問に答えます。

次にトピックの書かれたカードを渡され、そのトピックに関しての質問に答えていきます。

そして最後に、そのトピックに関して社会性のある内容についての質問に答えていきます。
面接自体は筆記試験に比べ短いですが、自分で英語を話す必要があるので、多くの受験者にとってはここが壁になると思います。

英検準1級 パート毎のおすすめ勉強法

筆記試験でおススメの勉強方法は、まずはやはり英単語をきっちり身に付けることです。
おススメのやり方としては、受験までの期間をしっかり見て、覚える単語数を自分で決めてコツコツやっていくことです。

例えば、一週間で200個単語を覚えると決めたら、まず一週間で200個覚え、次の一週間でまた200個を覚えていき、その時にも前回覚えた単語の復習も続け、しっかり単語の意味を頭に刷り込んでいきます。

単語を覚えるスピードが上がるにつれて、記憶への定着率があがり、語彙力を伸ばしていくことができます。
暗記が苦手な人も、毎日コツコツやっていけば確実に記憶に刷り込まれていきますので、継続していけるよう努力してください。

長文読解の勉強法としては、英検の問題の内容はかなり多岐にわたるので、普段から色々な分野の記事を読んだりして、知識を増やしていくことが大切になります。
読解問題の語彙はそれほど難しくはありませんので、語彙を上げることよりも英文を読むスピードを上げ、正確に内容を読み取っていく力をつけることが重要になります。

おすすめなのは、大学受験の問題を解くことです。
大学受験でも英検の様に色々なトピックを扱う長文問題が出題されますので、これを解くことで自然と問題を解く練習にもなりますし、色々な分野に関する知識もついてきます。

準1級のリスニングは一問の分量も多く、試験全体を通して集中力を保ち続けることが重要になります。
英文も一度しか放送されませんので、神経を研ぎ澄ます必要があります。

対策としては、普段から英語音声を聞き流すなどして英語音声に慣れておくことが重要になります。
いきなりぶっつけ本番で英語音声を聞いても英語に慣れていないので、そのまま聞き逃してしまう可能性が高くなります。

そうならない為にも、普段から英語音声を聞き流し、脳と耳を英語に慣らしておく必要があります。
その際には、全ての英語を一言一句聞き取ろうとしなくても構いません。

大事なのは、今自分は英語を聞いているのだとしっかり認識し、頭の中から日本語を追い出すことです。

それを習慣的に行うことで、次第に脳と耳が英語に対する抵抗感をなくしていき、本番の英語音声にも慌てることなく対応できる力が身に付いていきます。
今日では英語音声のデータなどはネットに転がっているので、海外のニュースなどを聞き流しながら、聞き取れるものは聞き取り、漠然と話の内容を推測するという練習をおすすめします。

最後に面接試験の勉強方法ですが、これはスピーキングですので、練習相手が見つからないことには中々実践的な練習は積めないかと思います。
友達や学校の先生などに協力してもらい、面接練習ができれば良いのですが、多くの方は一人でやることになるかと思います。

一人でやる際には、まず世間のニュースや議論になりやすいトピックなどを自分で見つけて、それに対して自分の意見をまとめるという方法をおすすめします。
いきなり話すのは難しいと感じる方は、まずは自分の意見を書き出し、考えを整理する段階を踏むのが良いでしょう。

紙に書くと英作文の練習にもなりますので、一石二鳥かと思います。
慣れてきたら書くことを辞め、口頭で自分の意見を諳んじると良い練習になると思います。意識してほしいのは、自分の意見をはっきりさせておくことです。

二次試験本番では賛否両論別れるようなトピックが出題されますので、中途半端な意見では発言に説得力がなくなります。
なので、極論を言うと、自分の意見をそのまま言う必要はなく、自分の話しやすい内容で話してもかまいません。

とにかく、自分の意見がイエスかノーか、どういう理由でその意見を持っているのかというのをはっきり伝えることです。
練習の段階でそれを意識しておけば、本番でも詰まらずにスラスラ英語が出てくるようになるかと思います。

面接を突破するポイント・勉強法は?

面接を突破するためには、事前に使えるフレーズを用意しておき、それを詰まらずに本番で論理的に組み立てることが重要になります。

練習の時に自分の発言を録音し、何度も確認してどこがだめかなどを確認すると、回を重ねる毎に上達していくかと思います。
また、試験といっても面接ですので、面接の際の態度や姿勢なども評価の対象になってきます。

発声の明瞭さや反応の自然さ、そして英語を話そうとする積極性なども見られているということです。

ですので、質問された時には無言になる時間をなるべく減らし、悩んでいる時もWell,やUmmなど声に出して悩んでいるということをアピールすると自然に見えるでしょう。

試験官の英語が聞こえなくとも、Excuse me?といってもう一度聞いても減点の対象とはなりません。
ですが、何度もやるとさすがに減点はされると思うので、1回か2回までに抑えておくのが良いでしょう。

英検準1級向けのおすすめ教材

それでは、英検準一級合格に向けておすすめの教材を紹介していきます。

旺文社 DAILY25日間 英検準1級集中ゼミ

一日30分の勉強時間で25日かけて仕上げていく構成となっている問題集です。
前半の9日間で基礎を学び、残りの16日間で英検に対応できる応用力を確実に伸ばしていきます。

学習時間だけでなく学習範囲もしっかり決められているので、試験に向けて計画的な学習を進めていくことができます。
自分で計画を立てるのが苦手な人や自分で勉強するのが苦手な人にはぴったりの教材だと思います。

旺文社 短期完成 英検準1級3回過去問集

問題のイメージを明確につかむために、筆記とリスニング、面接の過去問が3回分収録された過去問題集となっています。

特集として英作文の対策も組まれていますので、集中して試験と同様の問題を解いていくことができます。
英検の予想問題もついているので、英作文が苦手で書き方がよくわからないといった人でも、しっかり苦手を潰して力をのばしていくことができます。

旺文社 英検準一級 文で覚える単熟語

CD付 英検準1級 文で覚える単熟語 三訂版 (旺文社英検書)
旺文社
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この参考書は単語・熟語帳のカテゴリーに入る本ですが、単語・熟語だけではなく長文も収録されています。

英検準一級で覚えるべき単語や熟語が、テーマごとの長文の中に散りばめられていて、英文の読解をしながら同時に語彙力を伸ばしていくことができますので、英検で必要になる力を同時に伸ばしていくことができます。
CDも付属しているので、リスニングの練習もできるまさに一石三鳥な参考書です。

まとめ

いかがだったでしょうか。
今回は英検の準一級に焦点を当てて、試験の概要やおすすめの勉強方法、参考書などを紹介してきました。

上でも述べた通り、準一級は大学中級程度のレベルですので、普通の大学に通っている方には少し難易度は高いかと思います。
この記事を参考にして、自分に合った勉強方法を見つけて、試験に向けて万全の状態を作っていけるよう努力していってください。

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