英作文 テーマ
大学入試や資格試験で出題される英作文。
どんな勉強をすればよいのか悩まれる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、試験で出題されやすいテーマについて調べました。
またそのテーマをもとに、上手な書き方や構成のポイント、注意点についてもまとめてみました。

入試や資格試験対策に、参考にしてみてくださいね。

英作文の基礎知識

英作文とは、与えられた命題について、自分の意見や感想を英語で述べる形式の作文です。
入試や資格試験の英語においては、英作文が出題される事があり、近年は特にその傾向が増してきています。

例えば、英検でも3級以上を受験する場合、テストには英作文が出てきますし、そこで一定以上の品質の文章を書かないと合格が難しくなっています。
また、大学入試でも多くの大学が英作文を試験に取り入れており、簡単な作文から社会問題を取り扱う難しい物まで、幅広い問題が出題されています。

英作文は、何の対策もなしにいきなり書けるようなものではありませんので、大学受験生は、自分の志望する大学が英語で英作文を出題しているかどうか、過去問を確認しておきましょう。

英作文のコツ

英作文を書く上では、まず日本語で考えてもおかしくない内容を英文にする必要があります。
特に、長文の場合は、先に文章の構成をメモ書き程度でまとめてから書き出した方が内容はまとまりやすいので、あせらずじっくりと取り組むように心がけましょう。

英作文の練習では、初めのうちは短い文章、簡単な言い回しで文章を作るようにしましょう。
その方が簡単ですし、簡単でも英文が書ければ、続けていく自信につながるはずです。

英作文の能力がついてきたら、徐々に長い文章に挑戦していき、良い文章を書けるように練習しましょう。
そのためには、数多くの例文に触れ、英語の基本構造を把握しておく事が大切です。

英作文をする時は、難しい表現を簡単な言い方に置き換えて表現することもポイントです。
例えば、大船に乗った気持ちでいてください、という日本語を英訳するとどうなるでしょうか。

正確に訳すとYou can count on me.という表現になります。
count onは「頼りにする」という意味で、私に任せてくれれば大丈夫ですよ、というニュアンスになります。

しかし、これでは少し難しいですよね。
そこで、これを簡単な日本語に直すと、「私がサポートしますから心配いりませんよ。」という言葉に言い直すことができ、これを英訳すると、Don’t worry because I will support you.という簡単な表現で表せます。

このように、難しい表現は、そのまま表すことができればそれでいいのですが、上手く表現できない場合は、簡単な表現に置き換えて表すようにすることが、英作文を行う上でのコツとなります。

英作文の形式

英作文問題では、具体的にどのような問題が出されるかというと、例えば「死刑制度は廃止すべきか」「この絵画について説明してください(イラストが提示される)」「あなたが尊敬する人物は誰ですか」といった形で問題が出題されます。

このように、実際の英作文では、回答者の意見を問う問題、物事の捉え方を記述する問題、自分の価値観を表す問題、など、様々な形式の問題が出題されます。
それぞれのテーマごとに適切な書き方がありますので、ここでは、それらを問題のタイプ別に分類してそれぞれの解答法をご紹介します。

意見を記述するタイプの問題

英作文で最も多いのが、意見を述べる問題です。
世の中で話題になっているテーマについて出題される事が多く、社会問題、倫理的な問題、教育、哲学などの範囲で英作文をすることが求められます。

この場合は、まず提示された意見に対して、どちらかの立場に立ち、意見を述べていく形が一般的です。

例えば、紙の本は電子書籍よりも優れているか、という問題だったら、「紙の本の方が便利だと思います。なぜなら~」という形で論述していくことになります。
この時、文章の構成がきちんとしているか、文章が論理的になっているか、確かめることが大切です。

また、課題文に文章が示されている場合は、その内容を踏まえて論述していく形式が好ましく、自分の意見を述べる場合は、まず意見を箇条書きにしてみて、問題に対して適切な回答かどうか、よく考えてみましょう。
そして、それを接続詞を使って上手くつなぎ合わせ、解答を作っていきます。

自分の意見だけで規定の文字数に達しない場合は、その意見を説明する具体例を挙げて文章を補強すると、バランスのとれた英作文を作ることができます。

また、日頃から日記を英文で書く練習をして、ニュースでこのような問題が取り上げられていたけれど、自分はこう思う、といった事を普段から英語で書くようにすると、問題に対して意見を述べる習慣ができ、良い練習になります。

自分のことについての記述する問題

その他に英作文で問われる問題として、自分のことについて問われる問題が多くあります。

簡単なものでは、自分の趣味、長所、短所、学校生活で印象に残っていること、将来やりたいことなどが問われ、難しいものでは、「あなたなら無人島に何を持っていくか(2011年 一橋大)」「この学校に合格したらどのような事を学びたいか(2010年 一橋大)」「健康を維持するためにあなたがしている事を述べてください(2010年 福島大)」「あなたの考えや物の見方を変えたと思う出来事はなんですか?その事柄と、それがあなたに与えた影響について具体的に書いてください(中央大)」といった問題が出される事があります。

テーマの範囲が広く書く事が難しいものも多いため、自分のことについては、あらかじめある程度書けるようになっておくのが理想です。

ここでは、意見を述べるのではなく、はじめに問題の解答を書いてから、「なぜなら~だからです。」「このような事があったので、~のように思います。」というように、自分に起こった出来事や自分の考えで文章を補強していく形式が一般的です。
先ほどと同じように、日頃から日記を英文で書く練習をして、自分はこう思った、という内容や、日常での出来事を自分の言葉で表す練習をしておくといいのではないでしょうか。

それ以外の記述問題

英作文では、意見を述べる問題、自分の事について述べる問題の他にも、様々な形式の問題が出る事があります。

例えば、「日本について紹介してください」「自分の学校の良い所を紹介してください」「このイラストについて説明してください」「歴史上の尊敬する人物について描写し、尊敬する理由を答えてください(2011年 一橋大)」「歴史上の人物の格言(具体的に格言が指定される)について説明してください(2014年 東京大)」「写真の人物たちの会話を想像して書いてみてください」「ここに記されているシェイクスピアの戯曲を読み感想を述べてください(2018年 東京大)」といった問題が出題されます。

これらを説明する文章では、前の形式とは異なり、問題に沿って文章を書いていく必要があります。
ここでは、難しい単語や表現は無理して書かずに、簡単な表現を使う方が無難です。
しかし、英作文の採点項目には、語彙をチェックする項目がある場合もありますので、自信のある場合は、難しくても適切な単語や表現を使う事をおすすめします。

その他にも、難しい課題や単語、表現が出てきた場合、その単語や表現を知らなくても補足説明をする事で、その場を乗り切る事ができます。
例えば、日本の美味しい食べ物を説明するような文章で、牛丼という言葉を使いたい時は、どうすればいいでしょうか。

この場合、牛丼は英語でbeef bowlと呼ばれていますが、それを知らなかった場合、以下のように補足説明するような形で書けば、単語を知らなくても書く事が出来ます。

Gyudon, a bowl of rice topped with cooked beef and onions.
Gyudon which is a meal of beef and onion on top of a bowl of rice.

このように、難しい言葉や表現は、簡単な表現に置き換えて説明する事が上手く英作文をする上でのポイントです。
先ほどの例と合わせて、日頃から英作文の練習をして、難しい表現を簡単な表現に置き換える練習をしておきましょう。

ここで説明したように、具体例を挙げて文章量の足りない分を補う、分からない単語や表現がある場合は、分かる言葉や表現に置き変えて使用する、という手法は、どのような英作文を行う上でも有効な方法ですので、困った時は活用するようにしましょう。

英作文の頻出テーマ

英作文 テーマ
入試や資格試験の英作文には、出題されやすいテーマとあまり出ないテーマがあります。
英作文の書き方の土台が出来ていれば、基本的にはどのようなテーマが出ても対応できると思いますが、テーマの出題傾向を知っておくと、本番のテストでもより安心して取り組めます。

ここでは、よく出題されるテーマについて大学や資格ごとに傾向を分析しておきましたので、英作文をする際の参考にしてみてください。

どのようなテーマがあるか

英作文のテーマには様々なテーマがあって、試験を受ける人は色々なテーマについて知っておく必要があります。
具体的には、社会、倫理、環境、教育、文化、IT、哲学、イラスト説明、要約、文章追加などといった問題が出題されます。

このように見てみると、様々なテーマがあって迷ってしまうかもしれません。
しかし、英作文においては、出やすいテーマについておおよその傾向があり、大学や資格ごとにある程度決まった傾向がありますので、事前にそれを知っておけば、対策を立てやすくなります。

ここでは、そのような出やすいテーマの傾向について、説明していきたいと思います。

大学入試のテーマ

大学入試の英作文では、社会問題について問われることが多くあります。
ですから、日頃から新聞に目を通し、そこで取り扱われている問題について、自分はこう思う、といった意見を英語で書く練習をしておくと、本番の試験の予行演習になっておすすめです。

この他にも、頻出テーマとしては、自分のことについて問われる問題が多くなっています。
ここでは、自分の考えや価値観といった物を問われたり、ユニークな問題としては、引きこもりの友人にあてた手紙を書いてください、といった問題が出るたりすることもあります。

大学入試のテーマ毎の出題傾向

大学入試のテーマごとの出題傾向については、先ほども述べたように、社会問題、自分の事についての問題が出題される事が多くなっています。
その他には、どのようなテーマが出題されるかというと、テーマごとの出題傾向は以下のようになっています。

英作文 テーマ

これは、入試に英作文が課されている主要大学の2010年からの出題テーマをグラフにしたものです。
このグラフからも分かる通り、社会、自分の事、イラスト説明、哲学、文化といったテーマが多く出題されており、そのようなテーマを中心に勉強しておくといいでしょう。

大学ごとに出やすいテーマと方式が決まっている

英作文のテーマは、社会問題と自分のことが出やすい傾向にありますが、大学入試の場合、学校ごとに英作文の出題形式に特徴がありますから、事前に過去問に目を通して、その出題形式に慣れておく事が大切です。

例えば、東大の場合、2010年から2018年の英作文の出題傾向を見てみると、社会問題について出題されたことは一度もなく、イラスト説明問題や自分の事についての出題が多くなっています。

また、東京外国語大学の場合、日本語の長文や英文が示され、それを200語程度の英語に要約し、その意見を200語程度の英語で答えなさい、という難しい形式の問題が多くなっています。

この他にも、慶応大学などは、英作文に細かいルールを設定するなど、独自色の強い英作文を出題する傾向にあり、一言で英作文と言っても大学によって様々な形式があることが分かります。

このように見てみると、大学ごとに英作文のテーマや形式を把握しておく事が大切である事が分かります。
先ほどのグラフでも、英作文の出題割合においてイラスト説明が比較的大きな割合を占めていましたが、そのうちの半分は東大からの出題であり、それ以外の大学ではあまり出題されていないのが現状です。

また、要約を書く問題は、全て東京外国語大学からの出題であり、その他の大学からの出題はほとんど見られません。

このように、出題されるテーマは大学ごとに異なっており、あらかじめ志望校の英作文について調べておくことが大切です。

英検のテーマ

この他に英作文が課される資格として、英検があります。

英検では、3級以上を受験する場合に英作文のテストが課されます。
2015年までは、準1級以上の試験に英作文の問題があったのですが、2016年からは2級に英作文が追加され、2017年には準2級、3級のテストにも英作文が追加されました。

採点基準としては、内容、構成、語彙、文法の4項目にそれぞれ同じだけ配点がなされる方式となっており、テーマは、社会問題について、が多くなっています。

また、英検の英作文は、特徴的な形式になっており、専用の対策をしておかないと解答が難しいかもしれません。
英検は、英作文で問われるテーマにも傾向がありますので、ここでは、英検における英作文について、おさえておきたいテーマをご紹介します。

英検のテーマは社会について

英検の英作文で出題されるテーマは、簡単な試験の場合は身近な事柄や日常生活について質問されることが多く、難しい試験になると社会性について問われる問題が多くなります。

準1級より簡単な級の英作文は導入されて月日が浅いので一概には言えないのですが、大学入試のように、要約やイラスト説明といったテーマが出題されることは少なくなっています。

そのようなこともあり、英検における英作文では、ランクの低い試験では身近な事柄についておさえておき、それ以外では、主に社会についてのテーマをおさえておく事が必要です。
具体的なテーマを級数別に列挙すると、以下のようになっています。

英検3級の英作文は、身近な事柄についてのテーマが出題される事が多く、例えば、「あなたは将来何になりたいですか」といったテーマが出題されます。

準2級の英作文も似たような形式で、日常生活に関するテーマが多い点が特徴です。
しかし、社会的なテーマが出題される事もあり、「将来日本には、より多くの観光客が訪れると思いますか」といったテーマが出題されます。

2級の英作文は、社会性の高いテーマが多く、エネルギー問題、若者が起業する事の是非、などのテーマが問われます。
ポイントとして、指定された単語を使って英作文を行う必要があり、制約がある点が特徴です。

準1級の英作文も、社会性に焦点が当てられており、「小規模な独立型の店舗は現代社会で生き残れるか」「10代の若者はSNSの使用を避けるべきか」といったテーマが出題されます。
記述は、ポイントとして指定された単語を使って英作文を行う形式で、序論→本論→結論といった構成にしなければいけない点もポイントです。

1級の英作文は、難しいテーマが出題される場合も多くあります。

「日本の行政は経済に大きく介入すべきか」といった問題が出題され、テーマとしては時事問題、社会問題が主流であり、政治などの問題にも重点が置かれています。
解答は、序論→本論→結論という構成でなければならず、自分の主張を支える理由を3つ提示する必要がある、など難しい形式になっている点が特徴です。

TOEICライティングのテーマ

TOEICには、一般的なリスニング・リーディングのテストの他に、スピーキング・ライティングのテストがあります。
このライティングでは、普通の英作文と異なる形式の問題が出てきます。

まず、イラスト説明問題が出て、指定された語句を使いながら文章の作成を行う問題が出題されます。
その後、短いEメールを読み、その返信を作成する問題、最後に意見を記述する問題が出題されます。

ここでは、特に最後の意見を記述する問題が、ここで取り上げている英作文のテーマに該当しますので、その説明をしたいと思います。
TOEICの意見を記述する問題は、30分の回答時間が与えられており、文法、語彙、構成、意見の内容、といった点が評価されます。

ここで出題されるテーマとしては、ビジネスや社会関係のテーマが多いようです。問題の例としては、「従業員のやる気を引き出すには、残業に特別な報酬を支払う事が最も大切な方法だと思いますか」「政府は社会福祉により多くの力を注ぐべきだと思いますか」「ビジネスの情報を得るのに最も良い情報源は何だと思いますか」といった問題が出題されます。

この他にも、TOEIC公式のサンプル問題として、以下のような問題が紹介されています。

「仕事を見つけるには様々な方法があります。新聞広告、インターネットでの募集、個人的な推薦、など色々な方法がありますが、あなたはどの方法が最も優れていると思いますか?理由と例を示しつつ、意見を述べてください。」

英作文を行う際に、主張と共に理由と例を説明するという形式は、大学や英検のテストの英作文と同じ形式であり、問題もそれらと近いものがあります。
ただし、TOEICの問題は、英検や入試と異なり、ビジネスを主題としたテーマが多く出されることがありますので、問題集などでそのようなテーマに慣れておく事が大切です。

英作文の正しい書き方!ポイントは?

英作文を行う際には、ある程度決まった書き方があり、それに沿って書いていく事が求められます。
何も知らないと思い付いたまま文章を書いていってしまうと思いますので、ここで英作文についてのポイントを学び、正しい書き方を身につけましょう。

文章の構成

英作文では、決まったテーマに対して、まず結論を述べることから始まります。
その後から、理由や詳細な意見を述べて、結論を補強していく形が一般的です。

言い換えれば、まず初めに大事な事から話しておき、その点について細かいことを付け加えていく、という方式が好まれます。

具体的な文章構成としては、結論→理由→具体例といった形が望ましいでしょう。
主張→理由→具体例といった形式もありますが、これもほぼ同じ構図となっています。

これとは別に、英検の英作文では、序論→本論→結論という流れが指定されている場合もありますが、序論は主張、本論はそれを補強する理由書き、結論は序論の再定義といった形ですので、結論→理由とほぼ同じ形をしていると言えます。

英作文を行う場合は、この「結論→理由→具体例(主張→理由→具体例)」といった形式を念頭において、書くようにしましょう。

英作文の構成がよく表れている具体的な例文として、2007年の早稲田大学国際教養学部の問題への解答を参考に、英作文の構成を見ていきましょう。

問題

Children are taught not to lie, but in fact sometimes people do. Is it ever
a good thing to tell a lie? Explain.

解答

〔結論、主張〕

In principle, it is not a good thing to tell a lie, but I cannot assert [say]
that it is always bad.

〔理由〕

Not to mention a white lie, to tell a lie may sometimes
please us, encourage us, or even save us from disappointment.

〔具体例〕

Who can be honest with a child suffering from so-called an incurable disease? What is the use
of saying, “Your illness is beyond remedy, and you will soon die?” Probably
you will say, “You are sure to recover.”

〔結論、再主張〕

Therefore it is not a sin to tell a lie.

(90 words)(英文は予備校の解答より引用。一部改変)

次のパートでは、この英文を参考に、英作文の構成を見ていきたいと思います。

覚えておくと便利な表現

書き始め

英作文の書き出しは、自分の意見を主張する大切な部分です。
ここは、結論、自分の意見、主張を述べる部分であり、言いたい事をはっきりと示し、論点や主張を明確にしましょう。

主な書き出し方としては、以下のような文章があります。

  • I think that ~
  • I agree(disagree) with the opinion
  • In my opinion,
  • According to the article ~
  • Regarding this news, I would like to point out ~
  • I am sure that ~

ここで、譲歩の形をとっておくと、高度な表現をすることが可能であり、優れた言い回しをする事ができます。

Generally speaking, S V. But I think that ~

このように、「一般的には○○のように言われていますが、私は□□のように思います。」といった譲歩の形で始めることもできます。
このようにすれば、反対意見を尊重しつつ、自分の意見を述べる事ができますので、字数に余裕がある場合はこのような書き方もできる、と覚えておきましょう。

それでは、実際に、さきほど英文の構成を解説した問題を例にとって、英作文の構造を見ていきましょう。さきほどの文章の書き始めは、以下のようになっています。

In principle, it is not a good thing to tell a lie, but I cannot assert [say]
that it is always bad.

「原則として、嘘をつく事は良くない事だと思います。しかし、私は、嘘はいつも悪い事とは限らない、と思います。」

ここでは、譲歩の表現を取り入れつつ、主張や結論として「嘘をつく事はいつも悪い事とは限らない。」と説明しています。
これが、英作文の書き始めにあたります。書き始めを書いたら、次は理由、具体例を述べる中間部になります。

中間

初めの文章で結論や主張を述べたら、それ以降では理由や詳細を書いて主張を補強していく必要があります。
その時の書き出しとしては、以下のような文章を使う事ができます。

  • This is because ~
  • The reason is that ~
  • In addition ~
  • Moreover ~
  • For example ~
  • First ~
  • Secondly ~
  • Third ~

理由や詳細を書いて、それでも字数が余っている場合は、その具体例を書いて内容を補強すると良いでしょう。
また、少し難しい表現としては、反対意見を否定する事で、自分の主張を述べるという方法もあります。
さきほどの続きとしては、理由や詳細を示す文は以下のようになっています。

Not to mention a white lie, to tell a lie may sometimes
please us, encourage us, or even save us from disappointment.

「罪のない嘘は言うまでもなく、嘘は、時には私達を喜ばせ、勇気づけ、悲しい気持ちから救う事もあります。」

そして、この文では、具体例として、以下のような事例を挙げて理由を補強しています。

Who can be honest with a child suffering from so-called an incurable disease? What is the use of saying, “Your illness is beyond remedy, and you will soon die?” Probably you will say, “You are sure to recover.”

「不治の病にかかっている子供に本当の事を言う人がいるでしょうか?『君の病気は手の施しようがない、君はまもなく死ぬだろう。』という人はおそらくいないでしょう。あなたは、おそらく『すぐに良くなるよ』と励ましてあげるに違いありません。」

書き終わり

冒頭の主張とその理由の説明を書いたら、最後にまとめの文に入ります。
ここでは、今までの文章をまとめて、最初の結論や主張に戻り、だから私は最初の主張は正しいと思う、という形で終わらせます。

具体的には、以下のような文章を使用して、書き終わりの部分を始めます。

  • Therefore ~
  • So I conclude that ~

ここで述べる事は、第一文の主張、結論と同じ事ですが、全く同じ表現を繰り返して用いるのはよくありませんので、別の言い方で結論を述べるようにしましょう。
例示した英作文の最後は、以下のような形になります。

Therefore it is not a sin to tell a lie.

「このように、嘘をつく事は罪ではありません。」

これが、基本的な英作文の構造です。もちろん、試験や回答形式によっては、異なる形で書く事が求められる事もありますので、その時は、問題文をよく読むようにしましょう。
しかし、指定がないのならばこの形で書けば、論理構造が明快な形で書く事ができますので、良い評価を得られやすくなるでしょう。

英作文問題の注意点

英作文における減点要因としては、文法ミスや構文ミスが多くあります。
英検などのように、試験によっては、語彙や構成が評価項目に入っている場合もあり、難しい表現を使うことも必要ですが、無理してミスをするよりは、簡潔な英文で置き換えて書いた方が無難です。

また、正しい接続詞を使用して文章の論理構造を明確にする習慣を付ける事も大切です。

因果関係を表す場合は、therefore
付け加えて言う場合は、Besides、In addition
逆説表現は、However

など基本となる接続詞はしっかりとおさえておきましょう。

大学受験の英作文の場合、多少ミスをしたり分からない表現があっても、くじけないで文章を完成させましょう。英
作文は、他の問題に比べると平均点が低い傾向にあり、どの学生も苦手としている分野です。

なので、英作文はミスをして当たり前、という認識を持っていると、多少分からない所やミスしている所があっても、合格の範囲内だ、という認識が持てるので、楽に取り組む事ができます。
難しい問題が出てきても、そのような考えのもと、あせらず丁寧に取り組みましょう。

大学別!英作文の問題と例文

では、具体的に英作文の問題にどのような物が出るのか、さらに詳しくみていきたいと思います。
英作文の頻出テーマは、社会、自分の事についてなどですが、ここでは、その2つのテーマの問題をいくつか例示しておきます。

まず、社会というテーマの問題では、以下のような問題が出題されます。

  • Do you think an eighteen-year-old is old enough to vote? Give reasons for your opinion.(明治学院大学 2016年)
  • Should the Japanese government take measures to solve the problem of youth unemployment? Why or why not?(慶応 2014年)
  • What do you think is the single biggest problem that Japan will face in the year 2050?(早稲田 2012年)

これらの問題は、難しいものだとすぐに答えることができない物もありますので、日頃から新聞を読んで社会問題について詳しくなっておき、自分なりの意見とその理由を言えるようにしておきましょう。

次に、自分の事についてのテーマでは、以下のような問題が出題されます。

  • What is most important to you when choosing your future job?(明治学院大学 2017年)
  • Describe one things that you would like to acquire at Hitotsbashi University if you are accepted.(一橋大 2010年)
  • Describe one historical person that you admire, explaining the reasons for your admirations.(一橋大 2011年)

こちらも答えるのが難しい物もありますので、英作文のテキストで練習したり、普段から日記を英文で書くことで、自分の事について英作文を行える土台作りをしておきましょう。

この他にも、具体的な問題と予備校による解答例を示しておきますので、どのような英文を書けばいいのか、参考にしてみてください。

例題

What do you regularly do to stay healthy? (2010 福島大)

解答

One of the several things that I do to stay healthy is to go jogging
in my neighborhood. The reason why I do it is because it doesn’t require any special equipment. All I need to do is to put my shoes on and go outside, so it’s pretty easy to stick with. Another thing is to eat a healthy, well-balanced diet. Eating more vegetables and less salty food makes me feel well. People often say “you are what you eat,” and I think the saying is definitely true.(84 words)

(大学受験予備校Veritasより引用)

例題

In recent years, many local and national governments have considered
imposing a tax on sugary drinks (Coca-cola, Pepsi, etc.) because such drinks
are thought to be a major contributor to health problems such as being
significantly overweight. Would you support or oppose a tax on sugary drinks?
Write a paragraph in ENGLISH, providing specific reasons and examples to
support your opinion. (2017年 早稲田 国際教養)

解答

I would support a tax on sugary drinks. We need to reduce our consumption
of these products because they harm our health and create waste, and making
them more expensive would help. Governments have tried educating the public
about healthy diets and have encouraged drinks manufacturers to behave
responsibly. However, consumers have not listened and drinks manufacturers
have continued to behave irresponsibly. They still advertise these products
mainly to children, who are too young to understand how dangerous they are.
Also, the bottles and cans that the drinks are sold in are a growing
environmental problem. Only a small number of them can be recycled. Most end
up in landfills. (110 words)

(予備校による解答例)

まとめ

最近の試験では、英作文を出題する所が増えてきています。
テーマとしては、社会問題について出題される事が多いので、そこを中心に普段から英作文の練習をしておきましょう。

実際の書き方については、論理構造のしっかりとした構成になるように意識して、文法や単語を適切に使うように心がけましょう。

ここに書かれたポイントは大切なものばかりですので、英作文をする際の参考にしてみてくださいね。

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