スキルアップや留学、就職のためにTOEICを受験したいという方は増えています。
TOEICの受験の中でも文法問題をどのように勉強すれば良いのかわからない…そんな方も多いのではないでしょうか。
今回はTOEICの文法対策について徹底調査しました。
TOEICの文法問題でおさえておくべきポイントや勉強のコツ、おすすめの問題集や参考書についても説明していきます。
また、TOEIC受験で良く出る文法問題の傾向についても調査しました。
この記事がこれからTOEIC受験をお考えの方に少しでもお役に立てれば幸いです。
1.TOEICの文法問題について
1-1.TOEIC文法問題の基本
TOEICの文法問題は、Part5とPart6で出題されます。Part5は、短文形式の文法と語彙の問題、Part6は、長文形式の文法と語彙の問題となっています。
問題数は、Part5が30問、Part6が16問、Part6は長文4つで、そのひとつひとつに問題が4問という形式になっています。
Part5は、文法問題の他にも単語の意味を問う問題も多いので、文法の知識だけでなく、単語力も上げておく必要があります。Part6は、長文を読むため時間がかかるのですが、該当箇所の周囲だけを読む事で解ける問題もあり、効率的な解答が求められる問題です。
1-2.文法問題の時間配分
TOEICは制限時間が厳しく、最後まで解けないという方も大勢います。そのため、いかに早く問題を解いていくかが、TOEIC攻略のカギとなっています。TOEICのリーディングは、Part5~7まであり、Part7は長文読解で難しく、ここに多くの時間を残しておきたいので、Part5とPart6は以下のような時間配分で解く事が理想です。
問題形式 | 問題数 | 目標解答時間 | |
Part5 | 文法・語彙問題(短文) | 30問 | 10分 |
Part6 | 文法・語彙問題(長文) | 16問 | 10分 |
Part5の問題は、30問を10分で解く事を目標にしましょう。これは1問あたり20秒で解く必要がある事を示しています。中には、1問5秒で解ける問題もあるのですが、ポイントは、問題文から必要な情報を素早く抜き出し、そこから効率的に解答を導き出して解答する事です。
しかし、素早く解答するこのような方法は、少し難しい気がしますよね。素早く読む方法は、多くの場合部分読みをして解答していくのですが、では、部分読みと全体読みをする場合で、それぞれどれくらいの時間がかかるのでしょうか。
部分読みでは、5秒で解ける事もある一方で、全体読みでも悩まずに解答すれば10秒ほどで問題を解く事ができます。
試しに、文法・語彙のパートを時間を計りながら解いてみましょう。目標は平均1問20秒ですが、前述のように5秒、10秒で解ける問題もありますので、Part7に多くの時間を残しておくためにも、素早く解く練習をしておきましょう。
Part6は、長文穴埋めの問題です。16問を10分で解く事が目標ですから、1問37.5秒、できれば30秒で解答したい所です。しかし、2016年の新形式への改訂で、問題は難しくなりました。前後の文章を正確に読まなければ解答できない問題もありますし、すぐに解答できる問題は少ないですので、難しい問題は、早く解こうと欲張らずに、しっかりと1問30秒をかけて、丁寧に解答するようにしましょう。
問題の種類 | 目標解答時間 | |
Part5 | 部分読みで解答できる問題 | 5~10秒 |
全体読みで解答する問題 | 10~20秒 | |
Part6 | 部分読みで解答できる問題 | 10~20秒 |
前後、長文全体を読んで解答する問題 | 20~40秒 |
1-3.TOEIC文法の正答率
TOEICの文法は、全体の平均点が毎回70%ほどとなっており、Part7やリスニングに比べると、比較的点を取りやすいパートとなっています。そのような事もあり、初心者の方は、しっかりと勉強して、ここで点数を稼ぐようにしましょう。また、高得点を狙いたい方は、なるべくミスをせずに得点するため、多くの問題を解き、知識の取りこぼしをなくすようにしましょう。
2.TOEIC文法の攻略ポイント
ここでは、TOEICに頻出する問題のポイントをまとめました。問題を解く上で、ここをおさえておけば点数を取りやすくなりますので、ぜひ参考にしてみてください。
2-1.助動詞の用法
助動詞とは、will、can、may、must、shouldといった動詞を補助する働きをもつ言葉です。助動詞を使う時にはいくつかの決まりがあり、TOEICにも助動詞の問題は多く出題されます。
He will () a letter to her. (1) sending |
助動詞willの後ろは動詞の原形なので、sendが正解です。
助動詞の後に入る動詞を選択する問題は、TOEICでは頻出なので、この規則はしっかりと覚えておくようにしましょう。
ポイント1 | 助動詞の後ろは動詞の原形 |
2-2.前置詞の用法
前置詞とは、at、in、on、to、from、for、ofといった言葉です。前置詞を使う時も、用法に決まりがあります。
前置詞の後ろは名詞か動名詞と決まっていて、多少変形する事はありますが、基本的にこの規則が変わる事はありません。
I studied English at university.
前置詞atの後には、名詞であるuniversityがきています。前置詞の後ろには名詞がくる、と覚えておけばいいので簡単に思うかもしれませんが、中には難しい問題もあります。次は、前置詞の紛らわしい問題を見ていきましょう。
Can I stay at this hotel without () in advance? (1) book |
ここでは、前置詞withoutがあるので名詞を選びます。bookは名詞で「本」という意味があり、その他にも動詞で「予約する」という意味があります。前置詞の後ろは名詞か動名詞なのですが、ここでは名詞bookの「本」という選択肢では文意が通りません。bookingは名詞で「予約」を表し、without booking in advanceで「事前の予約なしに」という意味を表します。よって、正解はbookingです。
ポイント2 | 前置詞の後ろは名詞か動名詞 |
2-3.冠詞の用法
冠詞とは、a、an、theといったように、名詞の前に置きその性質を決める言葉です。例えば、以下のような用法で用いられます。
He is a famous musician.
ここでは、famousという形容詞があって分かりにくいのですが、不定冠詞aの後ろに名詞musicianがきています。冠詞のこのような形をおさえ、次の問題を解いてみましょう。
An () in population will solve shortage of labor. (1) increased |
ここでは、(1)から順番に、動詞、副詞、名詞、名詞が並んでいます。increaseは、動詞で「増加する」という意味がありますが、名詞としても使われ「増加」という意味を表します。increaserも名詞ですが「増加させる人、増加させる物」という意味で、文意に合いません。不定冠詞anの後ろには名詞がきますので、正解はincreaseです。
ポイント3 | 冠詞の後ろは名詞 |
2-4.形容詞の用法
形容詞とは、happy、cheap、friendlyといった言葉です。TOEICでは、品詞を選択する問題で、よく形容詞が出題されます。
She creates an () document for the next meeting. (1) imported |
選択肢は、上から形容詞、名詞、形容詞、副詞です。前後関係から、名詞documentを修飾する語句が入る事が分かりますが、名詞を修飾するのは形容詞です。importedは過去形や過去分詞でもありますが、「輸入された」という意味の形容詞でもあります。しかし、「輸入された書類を作成する」では意味がおかしくなります。importantは「重要な」という意味の形容詞で、an important documentで重要な書類という意味になります。importantが正解です。
ポイント4 | 形容詞は名詞を修飾する |
2-5.副詞の用法
副詞は、slowly、happily、hardly、tonight、alwaysといった言葉です。もともと、他の品詞に分類できない言葉を集めたのが副詞なので、副詞には様々な言葉が分類されます。副詞の問題には、以下のような物が出題されます。
You must speak () in the library. (1) quiet |
quietは「静かな」という意味の形容詞、quietudeは「静けさ」という意味の名詞、quietnessは「静けさ、平穏」という意味の名詞です。ここでは、動詞を修飾するのは副詞なので、動詞speakを修飾する副詞quietlyが正解です。
ポイント5 | 副詞は、動詞、形容詞、文全体などを修飾する |
2-6.不定詞の用法
不定詞は、文をつなげる時に使用されます。基本的に、不定詞は、これから先の事、未来の事を表します。
He studies in the library to pass the exam.
(彼は試験に合格するために図書館で勉強しています。)
この文では、to不定詞の部分は、「試験に合格するために」という意味を表し、試験はまだ行われていないこれからの出来事なので、未来の事を表しています。このように、to不定詞は、基本的に未来の事を示すという事を覚えておきましょう。
I need to () to the dentist because I have a toothache. (1) going |
この文でも、不定詞の部分は、歯医者に行かなければならない、という未来の事を表しています。to不定詞は、to+動詞の原形で表されますから、need to goの形が正解です。
ポイント6 | to不定詞は動詞の原形で表す |
need to不定詞は「~する必要がある」という能動の意味、need動名詞は「~される必要がある」という受動の意味となる事も、おさえておきましょう。
2-7.分詞の用法
分詞は、文章を短くして表現する際に便利な言葉です。現在分詞と過去分詞の2つがあり、場合によって使い分けられています。
This company () food industry will launch new product. (1) represent |
representは、「象徴する、代表する」という意味がある動詞です。ここでは、this companyの述語はlaunchなので、その前は主語を修飾する部分である事が分かります。名詞を修飾する時は、現在分詞か過去分詞が用いられるため、representでは修飾句をつくれません。representedは過去分詞、representativeは「代表者」という名詞です。representedは修飾句を作れますが、文章は受動的ではないので不適であり、this companyという名詞の後にrepresentativeという名詞を続ける事もできません。そこで、this companyを修飾し、能動的な意味をもつ現在分詞のrepresentingが正解です。
現在分詞と過去分詞の違いは、現在分詞は「~する」という能動的な意味を表し、過去分詞は「~される」という受動的な意味を表す点にあります。
Many people surrounding the car
(多くの人が取り囲んでいる車)
The car surrounded by many people
(多くの人によって取り囲まれている車)
ポイント7 | 現在分詞は能動、過去分詞は受動の意味を表す |
また、現在分詞は「~している」という進行形を表し、過去分詞は「~し終わった」という完了の意味を表す事もあるので、あわせて覚えておきましょう。
a falling ball
(落ちているボール)
これは、現在分詞で、ボールが空中にあり、落ちている途中である事を表しています。
a fallen ball
(落ちたボール)
これは、過去分詞で、ボールが地面に落ち、そこに落ちている(転がっている)状態を表しています。
ここでは、現在分詞は能動、過去分詞は受動の意味を表し、また、現在分詞は進行形、過去分詞は完了の意味を表す事も覚えておきましょう。
2-8.仮定法の用法
仮定法は、現実とは異なる事について述べる時に使用されます。現在の事なら仮定法過去、過去の事なら仮定法過去完了で表します。
仮定法過去は、現在の事実と異なる出来事を表します。
If I were a bird, I could () in the sky. (1) fly |
仮定法過去の問題です。文後半の助動詞の過去形の後には動詞の原形がきますので、flyが正解です。
ポイント8 | 仮定法過去:If+S+動詞の過去形, S+助動詞の過去形+動詞の原形 |
それに対して、仮定法過去完了は、過去の事実と異なる出来事を表します。
If I had left my house earlier, I would () the bus. (1) catch |
catchは動詞の原形、caughtは過去形または過去分詞形、had caughtは過去完了です。仮定法過去完了の文後半には、助動詞の過去形+have過去分詞がきますので、have caughtが正解です。
ポイント9 | 仮定法過去完了:If+S+過去完了, S+助動詞の過去形+have過去分詞 |
また、仮定法では、ifを省略して倒置が起こる事があります。
If I had bought the flower for my mother, she would have been happy.
これが倒置されると以下のようになります。
Had I bought the flower for my mother, she would have been happy.
上の文のIfが省略されて、had boughtのhadが先頭に来ています。これが仮定法の倒置形です。一見すると、仮定法だと分かりにくいのですが、このような形もあるという事を覚えておきましょう。
3.間違いやすいポイントの解説
3-1.to不定詞と動名詞
文法問題で、選択肢にto不定詞と動名詞がある場合、どちらを選べばいいのかという所は、難しい問題です。基本的に、動詞には、to不定詞を取る単語と動名詞を取る単語がありますので、それを覚えるようにしましょう。
to不定詞を目的語にとる動詞
afford | desire | offer |
agree | expect | pretend |
aim | hesitate | promise |
care | hope | refuse |
choose | manage | want |
decide | mean | wish |
覚え方としては、ワンパクで、として覚える方法が有名です。上の表の緑色の部分が該当します。
ワンパクで(whampac de) |
Want Wish |
Hope |
Aim |
Promise |
Agree |
Choose |
Decide Desire |
Expect |
動名詞を目的語にとる動詞
admit | escape | quit |
allow | finish | recommend |
avoid | mind | stop |
consider | miss | suggest |
deny | permit | give up |
enjoy | practice | put off |
覚え方としては、メガフェプスが有名です。上の表の緑色の動詞が対応しています。
メガフェプス(megafeps) |
Mind |
Enjoy |
Give up |
Admit Avoid Allow |
Finish |
Escape |
Put off Postpone Practice |
Stop |
しかし、この他にも、目的語に動名詞もto不定詞も取れる単語があります。そのような場合は、意味を考える事でどちらを使うのか、判断しなければなりません。
例えば、to不定詞は未来の事を表し、動名詞は過去の事を表します。
ポイント10 | 不定詞は未来、動名詞は過去を表す |
この部分を例文で見てみましょう。目的語に不定詞がくる場合は、次のように未来の事を表します。
I forget to meet him.
(私は、彼に会う予定を忘れた。)
それに対して、目的語に動名詞がくる場合は、すでに起こった事、確定した事実を表します。
I forget meeting him.
(私は、彼に会った事を忘れた。)
このように、to不定詞と動名詞で意味が異なる動詞には、以下のようなものがあります。これらは、不定詞で未来、動名詞で過去や実際の行為を表す物が多いです。中には例外もあるので、覚えるのが難しいのですが、たくさんの英文に触れる事で用法に慣れていく事が大切です。
forget | to不定詞 ~する事を忘れる 動名詞 ~した事を忘れる |
remember | to不定詞 ~する事を覚えている 動名詞 ~した事を覚えている |
regret | to不定詞 残念ながら~する 動名詞 ~した事を後悔する |
try | to不定詞 ~する事を試みる 動名詞 試しに~する |
stop | to不定詞 ~するためにやめる 動名詞 ~する事をやめる |
be anxious | to不定詞 ~する事を切望している about 動名詞 ~を心配している |
実際の用例としては、以下のようなものがあります。
I stopped to drink coffee.
(私はコーヒーを飲むために立ち止まった。)
I stopped drinking coffee.
(私はコーヒーを飲む事をやめた。)
このように、不定詞は未来の要素をもち、動名詞は過去や実際の行為という要素を持っています。両者の違いを覚え、適切に使えるようにしましょう。
3-2.前置詞と接続詞の問題
前置詞と接続詞の違いも、よく問題にされるポイントです。
両者の違いは、前置詞はその後に名詞がきて、接続詞はその後に主語+動詞がくる、という事です。
ポイント11 | 前置詞の後ろは名詞、接続詞の後ろは主語+動詞 |
I played baseball after lunch.
I played baseball after I ate lunch.
上の文では、afterは前置詞として使われており、下の文では、接続詞として使われています。両者の違いはよく出題されるポイントなので、しっかりとおさえておきましょう。
3-3.形容詞と副詞の用法
形容詞と副詞は、共に~lyで終わる形があり、判別が難しい物もあります。これらを判別する際には、以下のような法則に当てはめてみると、判断がしやすくなります。
品詞 | 構成 | 例 |
形容詞 | 名詞+ly | lovely (名詞love+ly) |
副詞 | 形容詞+ly | strictly (形容詞strict+ly) |
では、文法問題で形容詞と副詞の問題が出てきたら、どのように判断すればいいのでしょうか。
形容詞と副詞の用法の違いは、何を修飾するかで異なります。名詞を修飾する場合や、動詞の後において、主語(名詞)を説明する場合は形容詞、様々な動詞や形容詞、他の副詞、文全体などを修飾する場合は、副詞が使われます。
このポイントを覚えるために、次の問題を解いてみましょう。
He is as () as his father. (1) tall |
選択肢は、tallとその派生形が占めている事が分かります。問題となる部分は、動詞isの後で主語he(名詞)を説明しています。このような場合には形容詞が使われますから、正解はtallです。
ポイント12 | 形容詞は、名詞を修飾する。または動詞の後で主語(名詞)を説明する |
次に、形容詞と副詞の判別問題を解いてみましょう。
You must write this report as () as possible. (1) accurate |
問題となる部分は、動詞writeを修飾しています。主語のyouを説明しているわけではないので、形容詞accurateは不適です。この場合、動詞を修飾する副詞accuratelyが正解になります。
ポイント13 | 副詞は、動詞や形容詞、他の副詞、文全体を修飾する |
このように形容詞と副詞は、何を修飾するのか、という点で異なります。両者の違いをしっかりとおさえて、正しい選択肢を選べるようにしましょう。
4.TOEIC文法の勉強法
4-1.1冊の問題集を繰り返し解く
文法の勉強をするためにたくさんの問題集を解く方は多いのではないか、と思います。しかし、その問題集も一度解いただけでは、あまり成果がありません。試しに一度解いた問題集をもう一度解いてみましょう。一定時間経過した後では、きっと、同じような所で同じような間違いをするのではないか、と思います。人は、基本的に覚えた事を忘れていく生き物ですので、間違えた所の知識を定着させるには、何回もその問題を解いていく必要があります。
問題集を終えたら、次の問題集に移る前に、繰り返し一冊の問題集を解いて、知識や解法を定着させましょう。そして、最後は間違えた所だけを解き、もう間違えがない、という段階になったら、次の問題集に移るようにすると、取りこぼしなく文法知識を増やしていく事ができます。
4-2.多くの問題を解く
文法問題では、自分の知識で解けない問題は、いつまで考えても解けません。TOEICのリーディングは時間との勝負ですので、分からない問題に遭遇したら、その問題は勘で解答して、すぐに次の問題に移っていく切り替えの早さが大切です。
しかし、勘で解答する問題はできるだけ少ない方がいいので、文法対策では、できるだけたくさんの問題を解き、文法知識を増やしていきましょう。
そうする事で、本番の試験でも分からない知識問題を減らす事ができ、高得点を取る事ができるようになります。
4-3.考え方を学ぶ
TOEICの学習書に書いてある解法のポイントなどは、実際の試験を解く上で役立ちます。
問題演習では、間違った選択肢がなぜ間違いなのか、理由を説明できるようにすると、より詳細な知識を得る事ができ、本番での誤答を防ぐのに役立つとともに、間違った選択肢を排除する事により、消去法で解答を選びやすくなります。
このように、TOEICの文法を解いていく上での考え方を学べば、効率よく得点アップを目指す事ができます。TOEICは、じっくり考えて解答するテストではなく、いかに素早く正確に解いていくか、が問われるテストです。問題を解く時じっくりと考えるタイプの方は、TOEICの試験では考え方を変えて、素早く解く練習をして、TOEICの形式に慣れるようにしましょう。
また、本番と同じ形式、時間配分で問題を解く事も大切です。多くの方が、隙間時間に少しだけ勉強したり、文法なら文法だけ、長文なら長文だけ、と個別に勉強してしまいがちです。勉強時間がとれずにそうなってしまうのは仕方がないのですが、本番と同じ時間配分で解く練習をしないと、集中力が続かなかったり、マーク形式や問題形式に慣れなかったり、時間感覚が身につかなかったりするので、本番を意識した勉強も重要です。
そのような事もあり、時間が取れる時は、なるべく本番と同じ2時間の時間配分で問題を解く練習をしましょう。なかなか気が進まないかもしれませんが、そこで一歩踏み出せるかどうかで、十分な試験対策ができるかどうかが決まります。
5.TOEIC文法を学べるおすすめの参考書
ここでは、文法対策ができる学習書をご紹介します。大学受験で使用していた学習書でも対策ができない事はないのですが、やはりTOEIC専用の学習書の方がTOEICの試験の要点がよくまとめられており、学習効率は高いです。ここでは、そのような観点にもとづき、TOEICの文法対策におすすめできる有名な学習書10冊をご紹介します。
5-1.Mr.Evineの中学英文法を修了するドリル
TOEICの文法で効率よく得点するには、文法の基礎ができていないと点が取れません。この本では、中学レベルの文法から基礎をしっかりと学ぶ事ができるので、TOEICの文法の土台作りに最適です。
5-2.いきなりスコアアップ!TOEICテスト600点英文法集中講義
TOEICの文法を丁寧に学んでいく事ができる学習書です。スコア600点を取る事を目標にして、テストでよく出題される文法のポイントがまとまっています。分かりやすい解説で文法の基本を学んでいきたい方におすすめしたい一冊です。
5-3.1駅1題 新TOEIC TEST文法特急
中級レベルの方がTOEICの文法の要点をおさえたい時におすすめできる学習書です。タイトルにもあるように、電車の中など2~3分の隙間時間で効率的に学習する事ができるので、飽きやすい方にも、時間のない方にも、最適な構成となっています。
5-4.TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ
TOEICのテストに出る単語が効率的に学べる学習書です。文法問題を解く時にも、Part5では語彙の問題が多く出題されますので、TOEICの単語を学んでおかないと高得点を取る事ができません。特に、TOEICスコアが低い方は、基礎となる単語力が身についていない可能性があるため、まずはTOEIC用の単語帳を用いて、単語の学習をする事をおすすめします。また、TOEIC単語の学習は、Part7の長文読解やリスニングの練習にも効果がありますので、きちんと勉強しておくようにしましょう。
5-5.TOEIC L&Rテスト 究極のゼミPart5&6
文法の項目を細かく分けて学ぶ事ができるので、TOEICの文法を詳しく学びたい方におすすめです。時間配分などのおさえておきたい情報の他にも、簡単な模試がついていて、自分の苦手な分野を特定する事ができるので、自分の文法知識を詳しく知りたい方にも最適な一冊です。
5-6.TOEIC L&Rテスト文法問題 でる1000問
TOEIC文法の問題が1049問収録されているので、徹底的に文法の学習をしたい方におすすめできる一冊です。ある程度文法の基礎を身につけた人向けの本であり、文法の知識不足を補うためにTOEICの文法で全範囲をカバーしたい方にも最適です。
5-7.TOEIC L&R TEST 900点特急 パート5&6
900点を狙うために知っておきたい項目を取り入れた学習書です。解説が分かりやすく、問題も厳選されており、完成度の高さが魅力です。上級者向けの内容ですが、人気があり、おすすめできる一冊です。
5-8.総合英語Forest
大学受験用に高校生が読む事も多い参考書ですがTOEIC対策にも対応しています。文法の知識が難易度別に掲載されているので、1週目で基本を学び、2週目で具体的な知識をおさえ、仕上げに詳細な知識を学ぶといった勉強をする事ができます。分からない文法事項を辞書的に調べるといった使い方もでき、文法を広範囲に渡って学びたい方におすすめです。
5-9.一億人の英文法
日本人が苦手な英文法をイラストとイメージで分かりやすく解説した文法書です。英語に対する苦手意識をなくすような、英語の本質を学ぶ事ができます。説明が丁寧で読者の疑問に答えるような作りとなっており、学校の文法の授業が苦手だった方にも最適です。
5-10.公式TOEIC問題集
TOEICのテストを行っているETSが本番のテストと同じ工程で作っている問題集です。音声も本番と同じ話者によって収録されており、テスト結果からスコアを算出する事もできます。実際のテスト形式に慣れるためにも、ぜひ全てのシリーズを解いて、本番対策をしておきましょう。
番外編.スタディサプリENGLISH
ここでは、紙媒体の文法書を紹介してきましたが、TOEIC英語を学べるアプリもおすすめです。スタディサプリENGLISHは、文法以外にも、TOEICを総合的に学びたい方に最適であり、有名講師の講義が約300本、学習時間計測機能、約2000問の練習問題など、内容が充実しています。
Part別に携帯を使って学べるので、電車の中や隙間時間に1分からの時間で問題演習をする事ができます。月額2980円と少し値段が高いのですが、評価の高いTOEIC対策アプリを探している方におすすめです。
以下では、文法書を選ぶ際の参考になるデータをグラフ化しました。自分に合った一冊を選ぶ際の参考にしていただければ、幸いです。
文法の学習書の対応スコア
TOEIC対策の学習書 | スコア ~500 | スコア 500~600 | スコア 600~700 | スコア 700~800 | スコア 800~ |
Mr.Evineの中学英文法を修了するドリル | 〇 | ||||
いきなりスコアアップ!TOEICテスト600点英文法集中講義 | 〇 | 〇 | |||
1駅1題 新TOEIC TEST文法特急 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
TOEICテスト 英文法 プラチナ講義 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
TOEIC L&Rテスト 究極のゼミPart5&6 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
TOEIC L&Rテスト文法問題 でる1000問 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
TOEIC L&R TEST 900点特急 パート5&6 | 〇 | ||||
総合英語Forest | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
一億人の英文法 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
公式TOEIC問題集 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
一番上の数字は、TOEICスコアです。自分のスコア別に、どの学習書を使って勉強したらいいのか、参考にしてみてください。
(インターネットより集計)
TOEIC文法の学習書のおすすめ度を表したグラフです。インターネットのTOEIC文法について解説している有名サイトで、おすすめとして紹介されていたら1ポイント追加するという形式で、集計しました。学習書を選ぶ際の参考にしていただければ幸いです。
文法書の評価
書籍名 | amazonの評価(採点者数) | 楽天の評価(採点者数) |
Mr.Evineの中学英文法を修了するドリル | ★★★★ 4.1(189) | ★★★★ 4.67(85) |
いきなりスコアアップ!TOEICテスト600点英文法集中講義 | ★★★ 3.8(36) | ★★★★ 4.13(8) |
1駅1題 新TOEIC TEST文法特急 | ★★★★ 4.3(233) | ★★★★ 4.47(103) |
TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ | ★★★★ 4.2(186) | ★★★★ 4.64(50) |
TOEIC L&Rテスト 究極のゼミPart5&6 | ★★★ 3.9(21) | ★★★★ 4.0(3) |
TOEIC テスト英文法プラチナ講義 | ★★★★ 4.5(23) | ★★★★ 4.5(2) |
TOEIC L&Rテスト文法問題 でる1000問 | ★★★★ 4.5(72) | ★★★★ 4.83(18) |
TOEIC L&R TEST 900点特急 パート5&6 | ★★★★ 4.6(18) | ★★★★★ 5.0(1) |
総合英語Forest | ★★★★ 4.0(146) | 評価なし |
一億人の英文法 | ★★★★ 4.0(378) | ★★★★ 4.54(133) |
公式TOEIC問題集 | ★★★★ 4.1(45) | ★★★★ 4.65(20) |
(評価は2019年4月26日現在のデータ)
6.まとめ
ここで紹介されている勉強法や参考書を使って、TOEIC文法対策を行いましょう。TOEIC文法は、知識問題としての側面が強いので、様々な問題を解いて文法に習熟する事が大切です。がんばって勉強して高得点を目指しましょう!
自分にぴったりな英語教材・勉強法を見つける
・英検
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・旅行英会話
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・TOEIC400点の方
・TOEIC500点の方
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・リーディング
・スピーキング
・発音
・ライティング
・語彙力
・文法