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「お前のTOEIC点ヤバイな。中学レベルからやり直せば?」
上司にこう言われたのは、入社3年目の春のこと。
社内で行われたTOEIC試験の後でした。
ご本人は、何気なく言ったのかもしれませんが、後にも先にもあんなに軽蔑した目で見られたことはないと思います。
それくらい、僕にとってはショックな出来事でした。
このことがあってから、上司の態度も冷たくなり、ちょっとしたミスで、あからさまにため息をつかれたり、重要な案件を他の人に回されたりするように……。
しかも、いつの間にか、僕のTOEICの点数が広まってしまったようで、同期からは
「なんでこの会社入ったの?」
とまで言われました。
「そこまで言われる筋合いないだろ!!」
と怒りたい気持ちでした。
でも、僕の会社では英語ができるのが当たり前で、出世コースとなるとほぼ海外赴任が命じられることもあり、営業成績トップの僕がこんなに英語ができないなんて、まさか誰も思っていなかったんだと思います。
そのことは僕も重々わかっていたし、前から英語学習に取り組んでも、うまく続かず挫折してきたことは自分でも気にしていたので、何も言えませんでした。
しかし、この時「こいつら全員、絶対に見返してやる!」と心に誓ったのです。
誰よりも英語ができるようになれば、もうバカにされることはない。
英語さえできるようになれば、前みたいにやりがいを持って、仕事ができるはずなんだと思いました。
でも、本当の地獄はここからでした。
1ケ月間、死ぬような思いで勉強したのに、点数が落ちた…もう勉強も仕事も全部やめてしまいたい。
それから1ケ月間、「死ぬような思い」で勉強しました。
英語教材を書店で20冊程の参考書・問題集を購入し、自分の知らないところは全て覚えようとしました。
スキマ時間もアプリや聞き流しCDを活用して耳を慣らすようにしました。
特に僕はリスニングにかなり苦手意識があったので、ネイティブの音声は常に聞くように心がけました。
そして、臨んだ1ケ月後の試験は、信じられない結果でした。305点だったはずの点数が、285点まで落ちていたのです。
本当に意味がわかりませんでした。
これだけやってダメなら、もう無理なのかもしれない。僕は向いてない。
英語ができないなら、今の仕事を続けるのも厳しいし、もう全部やめてしまいたい。やめれば楽になる……。
大学に行かせてくれた親にも申し訳なくて、これまで頑張ってきたことも全部否定されたような気になり、ただただ涙が出てきました。
でも、僕はその1週間後にある人の言葉で、もう一度英語を頑張ろうという気持ちになれました。
上手くいかなかったのは「つまみ食い勉強」のせいだった!
自暴自棄になっていた僕は、会社も休みがちになっていました。
そんな時、大学時代に同じ研究室でお世話になった先輩から連絡があり、久しぶりに会うことになりました。
彼は、久しぶりに会えたことをすごく喜んでくれたのですが、話して数十分で、「なんか元気なくない?大丈夫か?」と僕のことを心配し始めました。
この先輩は、勉強だけでなく、色んな意味で頭が良いことは、昔から感じていたので、何となく嘘をついても無意味な気がして、正直に今の悩みを打ち明けました。
今まで辛かったことやこれまでしてきた勉強について全部、夜中まで話を聞いてくれて、本当に心が救われたのを覚えています。
そして彼は、僕の頑張りを認めてくれた上で、「その方法じゃ、点数上げるの難しいと思うよ」と言いました。
教材を色々と買ってそれぞれの断片をただ詰め込んでいたこと―言ってみれば「つまみ食い勉強」をしていた点を指摘されました。
また、リスニングの勉強を真っ先にやっていた点も良くないと言われました。
会社をやめたいことも言いましたが、「それはお前らしくない。ギリギリでもあきらめずに頑張るところ、大学時代からすごいと思ってたから」と言われました。
その言葉を聞いて、僕は会社を辞めることを思いとどまりました。
そして、もう一度英語を頑張ってみようと気持ちを改めました。
英語ができるようになるには、「順序」と「網羅性」が重要だった!
先輩から教えてもらった英語学習のポイントは、ずばり
「順序」と網羅性」を意識することです。
まず、順序についてですが、本来は赤ちゃんが言語を習得する順番で、学んでいくのが自然で、理想的だと言われています。
まずは、3年間程たっぷり両親の話す言葉を聞いて、少しずつ話せるようになり、文字を読めるようになる。
そして、自分で文字をかけるようになり、文章を書くようになっていく。
つまり、
リスニング→スピーキング→リーディング→ライティング
という順番です。
しかし、これができるのは、7歳くらいまでだと言われており、大人になればなるほど、母国語によるフィルターが強くなります。
要するに、大きくなると「聞く音・聞かない音」を脳が勝手に判断し、英語の音情報を弾き飛ばしてしまうわけです。
僕は、リスニングができないので、リスニングを重点的に勉強していました。
しかし、すでに25歳の僕の中には強靭な母国語フィルターができあがっていたために、いくらリスニングをしても、何の成果もありませんでした。
この母国語フィルターを取り払うには、どうすればいいか?
答えは、「まず文法をしっかりやる」ということです。
また、語彙力は常につける努力をする必要がありますが、やはり最低限必要な部分はおさえておかないと、厳しいとのことでした。
文法と語彙力をしっかり身に付ければ、脳は「この言葉は知っているぞ」と判断して、意味を理解してくれます。
だから、大人が英語を勉強するには、頭から英語を覚えて、耳から入ってくる英語をきちんと情報として認識させる準備が必要だということなのです。
次に網羅性についてです。
英語は「聞く、話す、読む、書く」といった技能がそれぞれ独立しているわけでなく、互いに関連し合っています。
そのため、どれか一つが苦手だからといって、そればかりやっていても、点数は思うように上がりません。
例えば、私たちが難しい漢字を書くとき、無意識に頭ではその漢字の「音」を思い出しています。
音を思い浮かべずに、文字や文章を書くというのは、なかなか難しいことです。
つまり、リスニングとライティングは、切っても切れない関係にあるということがお分かりいただけると思います。
このように、言語は関連するそれぞれの技能を通じて、私たちの脳にインプットされているため、文法をはじめに固めることは必要ですが、最終的には全てを網羅的に学ばない限り、それぞれの能力を伸ばすことは難しいのです。
これらのことを踏まえ、僕が実際にやった学習法は以下の通りです。
英語習得の3つのステップ
①文法をまずは極める(+最低限の単語力は必要)
以前は、色々な教材を買って、自分の苦手なところを覚えていました。
ですが、先輩から、「その方法だと抜け漏れが生じてしまって、文法全体を体系的に学ぶことができない」と教えてもらったので、1つで完結する教材を選び、集中的に取り組むことにしました。
僕が選んだのは、「1年でTOEIC900!分かる!解ける!英文法!」という教材です。
この教材は、TOEICで良い点が取れるだけでなく、実用英語でも役立つ本物の英語力を身に付けることを目的としている点が良いと思いました。
そして、単純に暗記するのではなく、英文法を最初の「品詞」に立ち返って基礎を築くことで、構造がしっかり見えるようにする点も、暗記が苦手な僕にはぴったりでした。
講座はメール形式で、1週間のうち、月~土曜日に配信され、日曜日はお休み。全56回という内容です。
ですが、僕は自分のペースで進めたかったので、全ての講座データを一括で送ってもらいました。
実際にやってみると、メルマガのように気軽に読めて、内容も1から丁寧に説明してくれているので、とてもわかりやすかったです。
そして、各分野
1.文法の説明+確認問題
2.確認問題の解答と解説
がセットになっているので、取り組みやすく、1つずつ確実にクリアにしていくことができました。
分からない点は、メールで質問すると、丁寧に解説してもらえたので助かりました。
2ケ月もすると、英文が本当にジグソーパズルのように見えてきて、人生ではじめて「英語がわかる」とことの楽しさを実感できました。
そして、文法自体は人並みにできていると勘違いしていた自分の愚かさを知りました。
本当に何もわかっていませんでした。これぞ「無知の知」ってやつです(笑)。
僕のように、英語を真面目に勉強しても点数が上がらない人は、実は文法ができていない可能性が高いです。
なので、だまされたと思って、一度文法をやり直してみてもらえたらと思います。
語彙については、どれだけ上級者になっても、常にインプットする必要があります。
ですが、基礎的な単語は、日常会話でもビジネス英語でも共通して覚えておかないと厳しいので、まずは基礎を完璧にするために、『システム英単語』を使いました。
英単語帳としては、『ターゲット』も有名ですが、個人的には『システム英単語』の方が、見やすく、自分に合っていると感じました。
こうして、半年勉強した後に受けたTOEICテストではスコアが520点まで伸びていました。
②文法力が固まったら、とにかく聞きまくれ!
文法とある程度の単語学習が進んだら、カチカチの脳みそもスポンジ状態に近づいています。
なので、あとは英語の音のシャワーをどんどん浴びるステップに進んでOKです。
TOEIC満点レベルに到達するには、一般的に1000時間のリスニング学習が必要だと言われています。
しっかりスケジュールを立てて、時間を確保することが必要ですが、僕にはその自信がなく、また中途半端になってしまうのが嫌だったので、「1年間で1000時間英語を聞く」ことを目指す、「1000時間ヒアリングマラソン」を使用することにしました。
1年で1000時間リスニングするには、1日3時間学習が必要になるので、大変そうなイメージがありますが、実際はそうでもありませんでした。
まず通勤の往復で1時間、会社の昼休みに1時間聞けば、もう2時間クリアしているので、家での勉強は1時間だけで大丈夫です。
ちなみに、送られてくる教材以外の英語を聞く時間も1000時間の中にカウントしていいので、気が向かない時は、Huluという動画見放題サービスで英語の映画を見ていたら、2時間くらいあっという間でした。
教材は、どこから始めてもOKなので、僕ははじめに「Basic Phonetics」「Warm-Up Track」という初心者向けのコーナーに取り組んで、慣れてきてから、難しいコーナーを聞くようにしました。
1ケ月ごとのリスニングテストも、モチベーションを高く保つために、良い仕事をしてくれたと思います。
リスニングと平行して、単語逐一チェックするようにしていたので、この時期に語彙力はかなり伸びたのではないかと思います。
1年間終了すると、日常生活レベルの会話は不自由なく聞き取れるようになり、TOEICのリスニング問題もほとんど正解できるようになりました。
③スピーキングは、やっぱりネイティブと話すのが早い
ここまでの学習を終えた頃には、すでにTOEICで800点代後半を記録していましたが、スピーキングはまだできませんでした。
聞き取りはできても、自分が思ったことがスムーズに出てこないので、このままでは海外勤務が厳しいと思いました。
身近に外国人の友達がいれば、その人と話せば慣れると思いますが、僕の場合はいなかったので、オンライン英会話に頼ることに。
利用したのはDMM英会話DMM英会話です。
決め手は、料金の安さでした。1レッスン193円で受けられて、毎日レッスンしても月額5,980円なので、英会話教室に通うよりもコスパは高いと考えました。
ここまで説明したやり方でそれぞれのスキルを上げていき、網羅的に英語を習得することができました。
僕が実際にやった学習法をまとめるとこんな感じになります。
1.実用的な文法を学ぶなら⇒「1年でTOEIC900!わかる!解ける!英文法!」
2.英単語を網羅したいなら⇒「システム英単語」
3.リスニングを極めるなら⇒「1000時間ヒアリングマラソン」
4.スピーキング経験を積むなら⇒「DMM英会話」「DMM英会話」
これらは文法、単語、聞く、話すという4つの要素をカバーしています。どれか一つに特化するよりも組み合わせたほうが、効果が高いのは間違いありません。
なぜ、今まで続けられなかった英語勉強が継続できたのか?・・・納得しました。
学生時代から、英語を克服したいという思いはありましたが、何度やっても挫折し、続きませんでした。
しかし、そんな僕が2年間集中して勉強ができたことには、明白な理由がありました。
それは、思い切って、高い教材を買ったことです。
つまり、それまで勉強自体は頑張っていましたが、教材に対する執着が少なかった。
数千円のものや無料のツールしか使ってこなかったから、本気で理解してやろうという意気込みが足りなかったのです。
「1000時間ヒアリングマラソン」は、正直かなり高いと感じていましたが、先輩から「ちょっと痛くて、苦しいくらいの値段のやつ買うと覚悟決まるよ(笑)」と言われたので、これに懸ける思いで購入を決意しました。
文法教材の「1年でTOEIC900!わかる!解ける!英文法!」も気軽に買える値段ではないですし、教材の中身を見た瞬間は、「騙された」と思いました。
でも、今は値段の10倍以上価値があると断言します。
高いだけあって、サポートがしっかりしていて、メールでわからないことをいつでも質問できた点も学習継続の大きな支えとなりました。
無料のツールや数千円で手軽に買えるようなもので勉強して、全然成果が出ていない人は、ちょっとキケンです。
少し思い切らないと買えないような、高めの教材を買ってみてください。
やがてそれは、あなたの血となり肉となって、何倍ものリターンとなって返ってきますから。
海外勤務は楽しくて仕方ない!
先輩に正しい勉強方法を教えてもらってから、僕の英語学習は激変しました。
あっけなく2年でTOEIC990点を取得することができ、現在はアメリカで生活しながら、営業の仕事をしています。
ちなみに、会社では僕の英語能力が急激にアップしたことに皆驚いていました。
もちろん、海外勤務の声もかけてもらいましたが、結局その会社は辞めて、転職しました。
以前感じていたような会社での「居づらさ」は全くなくなっていましたが、今の英語力なら、もっと希望に合った会社に移れる自信があったので、迷わずに辞意を伝えました。
そして、以前から興味があったインフラ系の会社で、条件の良い求人があったので、そこに行くことにしました。
転職した今は、やりがいをもって仕事ができ、とても充実した毎日を過ごしています。
最後に断言しておくと、
英語ができるようになれば、世界が変わります。
そして、英語は誰でもできるようになると、僕は声を大にして言いたい。
だって、あれだけ英語が嫌いで仕方なかったTOEIC300 点の落ちこぼれが、たったの2年間で、ここまで来れたのですから。
追伸
僕のやった学習法の中で特に重要な点は
文法の基礎を固める→シャワーを浴びるように英語を毎日聞く
というところです。
このステップをクリアするためにおすすめの教材の要点をまとめておきます。
≪文法→「1年でTOEIC900!わかる!解ける!英文法!」≫
・文法の基礎を理解することで、パズルのように文章がわかるようになる
・様々な雑誌にも取り上げられ、話題となっている知る人ぞ知る教材
・受講者25,300名突破の実績を持つ
・メールサポート・音声教材付き
→「1年でTOEIC900!わかる!解ける!英文法!」の公式ページ
≪リスニング→「1000時間ヒアリングマラソン」≫
・1000時間のリスニング学習を助けてくれる!
・アルクのヒアリングマラソンは、英語教育のエキスパートが、1番効果が早く現れる学習法として提唱している方法というだけあって習得しやすかった
・お試し版として6か月コースがあるので良心的
.
この記事を書いた人:森本 直輝 25歳の頃からキャリアアップのために英語を猛勉強し、全くできない状態から、2年でTOEIC990点を取得。 30歳になった今は、アメリカで営業マンとして勤務中。 正しい学習法を知ることで、英語力アップに成功した経験を元に、記事の執筆活動も行っています。 |
自分にぴったりな英語教材・勉強法を見つける
・英検
・英会話
・ビジネス英語
・旅行英会話
・TOEIC300点の方
・TOEIC400点の方
・TOEIC500点の方
・TOEIC600点の方
・リーディング
・スピーキング
・発音
・ライティング
・語彙力
・文法
英会話を勉強しているもので、参考のためページを読ませていただきました。私は現在48歳で、43歳の時に英会話の勉強を始めました。
47歳の時は1年間アメリカのシアトルとニューヨークに半年ずつ滞在しておりましたが、英会話がほとんど上達しませんでした。
現在は日本におりますが、dmmと英語の映画等を見て勉強しております。ほとんど上達しないので、もうやめようか迷っております。
しかしながら、アメリカが好きで、アメリカの大学でも教員になりたいと夢を持っております。
こんな非現実的な夢は捨てて、もっと有効なことに時間を使った方がいいとも思います。やはり年齢が上達のネックになっているのでしょうか?
ちなみにアメリカにいたときは、ネイティブの人とはほとんど会話をすることが出来ませんでした。
ご訪問ありがとうございます。
英語の勉強時間をしっかり確保しているのに、伸び悩んでしまう場合の原因・対策としては、以下のようなことが考えられます。
・基礎力が不足している→文法や単語を中心に勉強する
・勉強している教材のレベルが合っていない→教材を見直す
オンライン英会話や映画などで勉強されているとのことですので、一度、文法や単語をしっかり覚えることに時間を多く使ってみることをおすすめします。
ご検討ください。