絵で見る英語ってどんな教材?

絵で見る英語BOOK〈1〉 (スルーピクチャーズシリーズ)
I・A・リチャーズ, クリスティン・ギブソン
IBCパブリッシング

絵で見る英語は、文字通りテキストの中で絵を使って英語を解説している英語学習書。
ハーバード大学言語研究所で開発された外国語教授法を用いた教材です。

1945年に出版され、世界中で大ヒットとなった英語学習書の古典的名作となっており、今なお売れ続けています。

著者なI.A.リチャーズは、20世紀英語圏の文芸批評家として、素晴らしい実力の持ち主で、異文化の中で英語を学ぶための教材作りに尽力してきました。

その経験の中で彼の得た言語習得に関する答えは、「入門の段階においては母語を媒介しないのが良い」、つまり英語を学び、習得するためには、日本語で英語を学んでいてはだめだ、英語で英語を学ばなければならない、というものでした。
そんな彼の知識が、この絵で見る英語には集約されています。

絵で見る英語 教材の特徴

この教材の特徴はタイトル通り、絵を通じて英語を学んでいくことです。
絵で見ることによって、言葉では理解し辛い英語のニュアンスや意味の違いなどを、ビジュアル的な感覚として取り入れることができるのです。

この構成のおかげで、初心者であっても、少ない語彙力で日常生活を表現するのに十分な英語力を身に付けていくことができるようになっています。
また、この教材は全編英語で書かれていますが、それも特徴の一つと言えます。

著者の言う、「言語習得のためには母語を介さない方がよい」という理論通り、英語を英語で学んでいき、効率よく英語を自分のものにしていくことができます。

また、この教材は全くのゼロからの英語学習者や、ほとんど英語を忘れている人に、非常に参考書だと思います。
テキスト内に登場する単語も750語の基本的な英単語で、基本的な英語の知識を簡単に身に付けていくことができます。

絵+英語で学んでいくことができるのが、この絵で見る英語の大きな特徴と言えるでしょう。

絵で見る英語シリーズのおススメポイントをまとめると以下の通りです。

  • 単語数が少なく、手軽に学べる
  • イラストがあるので理解度が高い
  • 対応する単語やフレーズが対になっているので、知識を広げやすい
  • シンプルな英語で、日本語に訳す必要がない
  • 使いどころの多い単語や表現を収録している
  • 練習問題が付いているので習熟度をセルフチェックできる

絵で見る英語シリーズには、こういった特徴があり、絵で見る英語シリーズ初心者でも取り組みやすい教材です。

絵で見る英語シリーズ それぞれの内容

絵で見る英語にはシリーズがあり、1から3まで出版されています。ここではその3つの内容を一つ一つ詳しく見ていきたいと思います。

絵で見る英語BOOK1

この本では、300の単語が線画イラストの中で使われ、基本は1ページ4コマで構成されています。
あえて色を入れないことで、余計な先入観を学習者に与えないようにする効果があります。

色を使用してしまうと、その色と英単語が結びついてしまい、後々それらを切り離すことが難しくなってしまいます。
それを防ぐためには、この白黒で書く必要があったというわけです。

また、この本はいくつかの単元に分かれていて、それぞれの単元のラストにはQuestionsが設けられています。
このQuestionsを使って、自分の習熟度を自分で計ることができます。
テキストの中には発音記号も書かれているので、正しい発音も知ることができます。

テキスト内に登場する300語も、後の英語学習の基礎となるもので、全てが初めに覚えていて損はない、というより覚えなければいけない単語として厳選されたものです。

絵で見る英語BOOK2

絵で見る英語2では、比較級と受動態の文法を学んでいきます。
内容的には1よりも高度になり、地球の公転と自転、地球と月の引力、重力、光の速度、最も近い恒星までの距離について英語で説明されています。
こういった科学の知識も、英語を学習しながら学んでいくことができるので、一石二鳥です。

1同様、各単元の最後にはQuestionsと、巻末にはライティングテストも収録されているので、テキストの内容をきちんと習得できているかどうかの確認ができて安心です。

絵で見る英語BOOK3

この絵で見る英語3では1000語の単語が使われており、人と人が関係を築いていくうえで必要になる部分にまで言及しています。

また、中国語やエジプト語の発祥、人体の構造とその各器官の役割、そのほか歴史や物理学など、非常に幅広い分野の内容が取り上げられています。
著者はこの絵で見る英語シリーズを書いた時に、ただ単に英語を学ぶのではなく、学習者に幅広い視野を持って学習を進めていってほしいという思いを込めたのかもしれません。

長い間ベストセラーであり続ける所以は、ここにあるのだと思います。

絵で見る英語の効果的な使い方・勉強法は?

絵で見る英語
絵で見る英語を使って効率的に英語を身に付けていくのに、適した方法があります。

それは、テキストに書かれているイラストと同じ動作をして単語やフレーズをインプットするというやり方です。
こうすることで、覚えた英語をいざアウトプットしようとした時に、その動作と単語が結びついているので、これをしたらこれと言った風に連動してスッと出てくるようになるのです。

例えば、試験に向けて勉強をするときには、普段の勉強する環境をできるだけ試験と同じに近づける、机の上には筆記用具だけしか置かないようにする、きっちりと試験時間に合わせてタイマーをセットする、試験当日の時間通りに動く、‥などなど、こういった行為をすることで、いざ本番で緊張せずに慣れた環境で自分の力を発揮することができると言われています。

それと同様、スムーズにアウトプットするためには、インプット時にアウトプットする際と同様のイメージを持つことが大切です。
そういった意味で、イラストと同じ動作をして英語を覚えることは非常に効果的です。

絵で見る英語のリスニングCDについて

絵で見る英語にはリスニング用のCDがありますが、セットになっているものと、単品のものがあります。
CDも単品で売られているので、本を購入した後にもっとこの教材で勉強したいという場合も安心です。
このリスニング音声を聞きながら、上記の勉強方法をすれば、動作、目、耳の3か所から同時に情報をインプットすることができるので、より確実に、より正確に覚えることができます。

絵で見る英語の難易度は?初心者でも大丈夫?

先に述べた通り、この絵で見る英語シリーズは全編英語で書かれてはいますが、それに追随したイラストが描かれていますので、全く英語の知識がゼロの人でも、簡単に始めることができます。

BOOK1に比べると、BOOK2,BOOK3の内容は少し上級者向けになっていますが、1でしっかり基礎を作ることができれば、続けて2,3とステップアップしても問題ないでしょう。

絵で見る英語シリーズの値段は?Amazonや楽天で購入可能?

絵で見る英語シリーズ(CD付き)の値段は、2000円+税となっています。
ですが、Amazonや楽天でも購入することができ、値段も少し正規のものより安く設定されています。
中古でも全然気にならないという人は、正規の値段で買うよりAmazonや楽天の通販で購入することをおススメします。

ちなみに、今現在絵で見る英語シリーズのアプリはなく、書籍版のみの販売となっているようです。

絵で見る英語シリーズで得られる効果は?

絵で見る英語のようにテキストの中でイラストを用いて英語を学ぶ学習書は、実は英会話トレーニングに最適なのです。

というのも、絵で見る英語は、イラストからイメージをつかめるため、その状況になった時に英語が思い浮かびやすくなるからです。

また、絵で見る英語は、英語のみで書かれているので、逐一日本語に訳す必要がなく、英会話に必要な瞬発力が身に付きます。

もちろん、絵で見る英語は英会話教材ではありませんので限度はありますが、英会話の基礎力は確実に付きます。

さらに、英語で英語を学ぶだけでなく、英語で様々な分野の知識に触れることができますので、一辺倒な学習にならずに幅広い知識を取り入れることができます。

そういった内容の濃い英文を読むことでリーディングのスキルも身に付きますし、日本語が載っていないので、英文の中で知らない単語が出てきたときに、その意味を使われている文脈から類推する力も身に付けることができ、この力はTOEICや英検に挑む際に非常に役に立ちます。

絵で見る英語 使用者の評価・レビュー

いくつか絵で見る英語を使用した人たちのレビューを挙げていきますので、購入の際の参考にしてみてください。

この本のコンセプトは非常に素晴らしいと思います。
私たちは英語ネイティブではありませんので、英語を学ぶ時にはどうしても日本語を介してしまいがちですが、この本では絵と英語を直接結び付けることにより、ダイレクトに頭の中で理解することができます。
体の反射と同じような感覚で、瞬間的に英語が出てくるようになります。

恐らく中級者以上になると、この本は効率が悪くなると思います。内容が簡単な単語の繰り返しで、初心者用の基礎固めには良いと思います。英語を習いたての人や、小さい子供には非常に効果があるテキストかと思います。

一般的な辞書では絵が描かれていないので実物がイメージし辛いと思うのですが、この本は全ての単語に簡単なイラストが収録されていますので、イメージを掴みながら覚えることができます。英文も一緒に声に出して読むのも効果的だと思いました。

人によってはイラストが単調でつまらないという印象を持つかもしれません。それに、1冊の内容のボリュームが少なく、複数冊揃えて持ち運ぶのは不便だと感じました。

日本語の説明が一切なく、イラストと英語のみで説明がなされているので、英語脳を鍛えながら実践的な英語学習ができるのは非常に良いコンセプトだと感じました。この方法で学習を続けていけば、英語を英語のまま理解する癖がつくので、海外に旅行に行った時にも役に立つかと思います。

イラストと言っても可愛らしいキャラクターなどではなく、どちらかというと図に近い単調な絵になっていますので、面白みに欠ける部分は否定できません。この本はシリーズに分かれており、1冊に収録されている内容が少ないので、数冊纏めて持ち運ぶには適していません。

シンプルな絵と、それに対応した英語が簡単に書かれていますので、文法が苦手な人にはわかりやすい本だと思います。繰り返し声に出して読みながら学習を続けていくと、自然に身に付くと思います。

多くの人がイラストと英語を結び付けた学習スタイルと、日本語を排した英語のみの説明に満足しているようですが、イラストが単調で飽きやすい点と1冊のボリュームが少なく、数冊持ち運ぶには不便である点に不満を感じているようです。
絵で見る英語シリーズの購入を考えている人は、こういった使用者の指摘する良い点、悪い点の両方をしっかり考慮に入れたうえで購入に踏み切ってください。

絵で見る英語 教材のまとめ

絵で見る英語の特徴をまとめると以下のようになります。

  • シンプルなイラストを用いた分かりやすい内容
  • 日本語の説明を一切省き、英語を英語のまま理解する力を身に付けられる
  • 練習問題で自分の習熟度をチェックできる
  • 1から3のシリーズに別れている
  • CD付きで音声でも英語をチェックできる
  • 1冊に収録されている内容は比較的少なめ
  • 数冊持ち運ぶには少し不便

堅苦しい勉強よりは、イメージで楽しく覚えたいという人は、ぜひ試してみてくださいね。

絵で見る英語BOOK〈1〉 (スルーピクチャーズシリーズ)
I・A・リチャーズ, クリスティン・ギブソン
IBCパブリッシング